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IT業界

公開日:  |  最終更新日:

【IT業界】 SIerランキングを売上・年収・働きがい別に紹介!会社の選び方も

ぴっかちゃん
ぴっかちゃん

この記事では、SIerランキングを売上・年収・働きがい別にご紹介。基礎知識や就職・転職時に整理しておくべきポイント、会社の選び方なども詳しく解説します。

エンジニア

SIerについて知っておくべき5つの基礎知識

ここでは、SIerについて知っておくべき5つの基礎知識を解説します。「SIerの意味・役割」「SIerとSESの違い」「SIerで就ける職種」「SIerの働き方の特徴」「SIerの将来性」を知って、SIerを理解しておきましょう。

SIerの意味・役割

SIerとは、「システムインテグレーション」をおこなう事業者です。具体的には、クライアントからの依頼によって、システム構築における全ての業務を包括的に引き受ける事業者のことを指します。

システム構築には、「企画・要件定義」「設計・開発」「テスト・リリース」「保守運用」など、さまざまな工程があります。全ての工程を実施するために膨大な数のメンバーが関わるため、プロジェクト管理・進行がとても重要な要素になるのです。

SIerは関係メンバーを統合し、プロジェクトを一元的に受託・管理するという重要な役割があります。

SIerとSESの違い

SIerとSESの違い

SESとは、「システムエンジニアリングサービス」の略称です。SESは、システム開発や保守運用業務において、クライアントに技術者の労働力を提供することで報酬を受けるという契約方法・サービス形態を指します。なお、この契約方法を特に「準委任契約」と呼びます。

一方でSIerとは、受注した「システム」という成果物そのものを納品する責任を持っています。SIerは成果物の対価として報酬を受け取るのに対して、SESは成果物には責任を負わず技術者の労働力を提供する対価として報酬を得る点が大きな違いです。SIerが主に結ぶ契約は「請負契約」となります。

事業主体 SIer SES
サービス内容 システムを納品する 労働力を提供する
主な契約方法 請負契約 準委任契約
納品物への責任 負う 負わない

SIerとSESは、よく同じ意味だと勘違いされることがありますが、提供するサービスや契約形態に大きな違いがあることを知っておきましょう。

SIerで就ける職種

SIerで就ける職種はさまざまですが、代表的な職種に「SE(システムエンジニア)」、いわゆるアプリケーションエンジニアがあります。

その他にも、以下のようにさまざまな職種があるためキャリアの選択肢が豊富です。

  • インフラエンジニア
  • セキュリティエンジニア
  • プロジェクトマネージャー・プロジェクトリーダー
  • ITアーキテクチャー
  • R&Dエンジニア(研究開発エンジニア)
  • 営業・プリセールス・マーケター
  • コーポレートスタッフ

SIerへの就職・転職を検討している方は、自身が持つスキルやノウハウが活かせる職種があるか、一度確認してみるのがおすすめです。

SIerの働き方の特徴

SIerで携わる案件のうち、開発職の場合は基本的に「自社オフィス」「客先での開発(客先常駐)」に分かれます。

IT関連の職業は長時間労働のイメージが強いですが、近年は働き方改革に力を入れているSIer企業も多いため、自身が希望する働き方に合った職場が見つかるでしょう。

例えば、独立系SIerの1つSCSKは、長時間労働を減らし、従業員のワークライフバランスを実現するために、効率よく働いて高い成果を挙げるための取り組みをおこなっています。具体的には、最新のIT技術を活用しながら既存業務を自動化するなどの業務改善策を実施し、生産性を向上させることにより労働時間を削減するのです。

SIerの将来性

SIerが得意とする以下のような案件の開発需要が増加しており、SIer企業でなければこなせない大規模案件・長期案件が数多くあります。

ERPパッケージ
(Enterprise Resource Planning パッケージ)
法人向け基幹ソフトウェアをまとめたサービス
DX
(Digital transformation/
デジタルトランスフォーメーション)
経営・事業活動のデジタル化
RPA
(Robotic Process Automation/
ロボティクスプロセスオートメーション)
ロボットによる業務自動化

また、SIer企業には長年の案件実績や研究開発により蓄積された技術力があるため、他のシステム開発企業と差別化されているのです。

もっとも、「多重下請け構造」「大口顧客依存」などといった指摘もあります。ただし、SIerの存在は多くの企業にとって必要不可欠であるため、将来性があるといえるでしょう。

SIerの分類と特徴

ここでは、SIerの分類と特徴を詳しく解説します。SIerには、以下のように大きく5つの分類があり、それぞれの特徴を知っておくことが大切です。

SIerの分類 特徴
ユーザー系 商社や金融業、保険業、電力会社などの情報システム部門が独立したSIer
メーカー系 ソフトウェアメーカーやハードウェアメーカーの情報処理部門などが独立した企業
独立系 特定の母体を持たずに設立された企業
外資系 外資系企業が母体であるSIer
コンサル系 コンサルティング業を主にしており、クライアントが抱える課題に対してITソリューションを用いた解決策を提案・実施するSIer

ユーザー系

ユーザー系のSIerとは、商社や金融業、保険業、電力会社などの情報システム部門が独立したSIerのことです。グループ会社のシステム開発・保守運用を請け負う内販が主であることがユーザー系SIerの特徴だといえます。

平均年収に関しては、独立系SIerやメーカー系SIerと同程度だといえるでしょう。

ユーザー系SIerの代表例は以下の通りです。

  • NTTデータ
  • 伊藤忠テクノソリューションズ
  • 日鉄ソリューションズ

メーカー系

メーカー系のSIerとは、ソフトウェアメーカーやハードウェアメーカーの情報処理部門などが独立した企業です。

親会社から請け負う仕事がメインですが、外販でグループ会社以外の開発案件を請け負うこともあります。

福利厚生や研修などが充実している企業が多く、従業員満足度が高いことが特徴です。メーカー系SIerの平均年収は、独立系SIerやユーザー系SIerと同程度です。

メーカー系の代表的なSIerは以下の通りです。

  • NECソリューションイノベータ(NEC傘下)
  • 日立システムズ(日立製作所傘下)

独立系

独立系のSIerとは、特定の母体を持たずに設立された企業を指します。ユーザー系やメーカ系との最大の違いは、資本関係で独立している点です。

働く企業によって業務が過酷である場合もあります。一方、やりたいことを実現しやすい環境が特徴でもあり、平均年収はメーカー系SIerやユーザー系SIerと同程度です。

独立系SIerの企業例は以下の通りです。

  • 大塚商会
  • 日本ユニシス
  • トランスコスモス
  • インターネットイニシアティブ(IIJ)
  • SCSK(現在は住友商事傘下)

外資系

外資系SIerとは、外資系企業が母体であるSIerを指します。外資系ならではの実力主義を採用している企業が多く、他のSIerと比べて高収入である傾向があります。

実力がある人ほど早く昇進・昇格しやすい反面、「教育やサポート体制が少ない」「語学力が求められる場合もある」といった点が特徴です。

外資系SIerには以下のような企業があります。

  • シスコシステムズ
  • アクセンチュア
  • 日本IBM
  • 日本オラクル

コンサル系

コンサル系のSIerとは、その名の通りコンサルティング業を主にしており、クライアントが抱える課題に対してITソリューションを用いた解決策を提案・実施します。

ハードワークな企業もありますが、外資系SIerと同じく高年収であることが特徴です。エンジニア職として入社しても、システム開発や運用・保守だけでなくコンサルティング領域も担当することがあります。

コンサル系SIerの代表的な企業は以下の通りです。

  • 野村総合研究所
  • アビームコンサルティング
  • フューチャー
  • シンプレクス

【売上】SIer企業のランキング

SIer企業選びで参考にしておきたいポイントの1つが企業規模です。売上が大きければ大きいほど、大規模案件に参加できたり裁量権のある仕事ができたりするチャンスがあり、給料にも反映されやすいといえます。

以下の表はSIer企業の売上高ランキングです。主に2020年度のデータを使い、複数の部門がある企業の場合はSI部門の売上を用いています。

順位 企業名 売上高 SIer分類
1位 富士通
(テクノロジーソリューション部門)
30,436億円 メーカー系SIer
2位 NEC 29,940億円 メーカー系SIer
3位 NTTデータ 23,187億円 未分類
4位 日立製作所(IT部門) 20,994億円 メーカー系SIer
5位 大塚商会(SI事業) 5,266億円 独立系SIer
6位 野村総合研究所
(ITソリューションの2部門)
4,815億円 ユーザー系SIer
7位 伊藤忠テクノソリューションズ 4,798億円 ユーザー系SIer
8位 TIS 4,483億円 独立系SIer
9位 SCSK 3,968億円 ユーザー系SIer
10位 日本ユニシス 3,096億円 独立系SIer

以下ではそれぞれの企業の特徴について紹介していきます。

売上1位.富士通

順位 企業名 売上高 SIer分類
1位 富士通 30,436億円 メーカー系SIer

富士通は大手メーカー系SIerであり、日本を代表するITベンダーです。

国内の業務用サーバー市場でトップクラスのシェアを誇り安定した事業基盤を持っていることが最大の強みになります。

富士通は「データ分析ナビゲーション」「現場コミュニケーションツール」などのソリューションを提供しています。

売上2位.NEC

順位 企業名 売上高 SIer分類
2位 NEC 29,940億円 メーカー系SIer

NECは富士通に続き、SIerとして国内の売上高第2位を誇ります。NECの事業分野は大きく分けて「社会基盤」「社会公共」の2つです。

社会基盤の事業では、「公共」「医療」「地域産業」に関するITソリューションを提供しており、消防指令システム電子カルテシステム基幹業務システムなどを扱います。社会公共の事業では、社会保障システム郵便追跡システムデジタルテレビ送信機などの「官公」「メディア」関連のITソリューションを扱っています。

売上3位.NTTデータ

順位 企業名 売上高 SIer分類
3位 NTTデータ 23,187億円 未分類

NTTデータはNTTグループのSIerで、SIer単体としては国内最大級の企業です。

グローバル展開していることが強みである他、決済総合ネットワークである「CAFIS」や自動車登録検査システム「MOTAS」、レセプト情報・特定検診等情報データベース「NDB」など、さまざまな業界・業種に向けたソリューションを提供しています。

売上4位.日立製作所

順位 企業名 売上高 SIer分類
4位 日立製作所(IT部門) 20,994億円 メーカー系SIer

日立製作所は、総合電気メーカーとして高い知名度を誇る企業で、大規模なSIer部門を抱えています。社会インフラを主軸にした幅広い事業領域を強みに、複合的なITソリューションを提供しています。

具体的には、生産マネジメントシステムや、販売データを統合的に管理する流通向けソリューション配送最適化ソリューションなどを提供しています。

売上5位.大塚商会

順位 企業名 売上高 SIer分類
5位 大塚商会(SI事業) 5,266億円 独立系SIer

大塚商会は、機器販売事業で高い知名度を誇る独立系SIerです。機器販売事業と組み合わせた自由度の高いソリューションを提供していることが、大塚商会の強みだといえます。

具体的には、機器販売事業で取り扱う「IT機器の導入」「業務改善サポート」など、多岐にわたるソリューションを展開している企業です。

売上6位.野村総合研究所

順位 企業名 売上高 SIer分類
6位 野村総合研究所
(ITソリューションの2部門)
4,815億円 ユーザー系SIer

野村総合研究所(NRI:Nomura Research Institute)は、証券・金融業として知名度の高い野村ホールディングスを親会社とするコンサル系SIerです。

証券・金融業に向けたITソリューションを最大の強みとしており、「産業ITソリューション」「IT基盤サービス」など、大口クライアント向けのソリューションを展開しています。

売上7位.伊藤忠テクノソリューションズ

順位 企業名 売上高 SIer分類
7位 伊藤忠テクノソリューションズ 4,798億円 ユーザー系SIer

「CTC」としても知られる伊藤忠テクノソリューションズは、大手総合商社の伊藤忠商事を親会社としたユーザー系SIerです。

流通系を軸とした多様なITソリューションを提供できることが強みであり、具体的には「ファストVR」「CTC-MSS」などのソリューションを中心に幅広く事業展開しています。

売上8位.TIS

順位 企業名 売上高 SIer分類
8位 TIS 4,483億円 独立系SIer

TISは、アウトソーシング業務クラウドサービスソフトウェア開発などを展開する独立系SIerです。大手クレジットカード会社の基幹システム開発の実績をもとにした、キャッシュレス決済関連事業で事業を拡大しています。

最近では、従来提供しているソリューション以外に、「サービス型」「プラットフォーム型」のサービスモデルに力を入れていることが特徴です。

売上9位.SCSK

順位 企業名 売上高 SIer分類
9位 SCSK 3,968億円 ユーザー系SIer

SCSKは、独立系SIerであるCSKと住友商事系SIerであるSCKが合併して誕生した、独立したルーツを持つSIerです。金融系、流通系、製造系など幅広いクライアントを抱え、安定した事業基盤を確保しています。

主力のERPパッケージの他、IoT(Internet of Things:モノのインターネット化)を活用したDXソリューション顧客接点業務に関するソリューション働き方改革・生産性向上ソリューションなどがあります。

提供したソリューションの利用料によって、収益を得るサービスモデルであることもSCSKならではです。

売上10位.日本ユニシス

順位 企業名 売上高 SIer分類
10位 日本ユニシス 3,096億円 独立系SIer

日本ユニシスは、1958年創業という歴史の長いSIerです。ICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)を主軸にソフトウェア開発や運用・保守など、多岐にわたるソリューションを提供しています。

具体的には、金融分野では「新事業創出プラットフォーム Financial Foresight Lab」、製造分野では「生産管理、販売管理、購買管理、原価管理」などのシステム構築、医療分野では「UniCare 総合医療情報システム」など、幅広い業種にソリューションを提供していることが特徴です。

【年収】SIer企業のランキング

次に、SIer企業の年収のランキングを確認しましょう。

順位 企業名 平均年収 SIer分類
1位 野村総合研究所 1,235万円 コンサル系SIer
2位 日本オラクル 1,069万円 外資系SIer
3位 電通国際情報サービス 1,047万円 独立系SIer
4位 伊藤忠テクノ
ソリューションズ
933万円 ユーザー系SIer
5位 オービック 933万円 独立系SIer
6位 JBCC
ホールディングス
894万円 独立系SIer
7位 CAC Holdings 856万円 独立系SIer
8位 新日鉄住金ソリューションズ 855万円 ユーザー系SIer
9位 大塚商会 843万円 独立系SIer
10位 日本ユニシス 837万円 独立系SIer

それぞれ、企業の特徴と、募集職種も紹介します。

年収1位.野村総合研究所

順位 企業名 平均年収 SIer分類
1位 野村総合研究所 1,235万円 コンサル系SIer

野村総合研究所は、システム開発以外にコンサルティング事業を得意としているなど、幅広い事業領域で収益を上げています。

野村総合研究所では、「アセットマネジメント」「リサーチャー」「ITコンサルタント」「データサイエンティスト」などの職種で人材を募集しています。

年収2位.日本オラクル

順位 企業名 平均年収 SIer分類
2位 日本オラクル 1,069万円 外資系SIer

日本オラクルは、実力主義を反映したインセンティブ制度を導入しており、優秀な人材であるほど成果に応じた高年収を見込めます。

募集職種には、「フロントエンドエンジニア」「開発ディレクター」「テクニカルコンサルタント」などがあります。

年収3位.電通国際情報サービス

順位 企業名 平均年収 SIer分類
3位 電通国際情報サービス 1,047万円 独立系SIer

電通国際情報サービスは、金融業や製品開発に関するソリューションを主軸にしたSIerです。

大手広告代理店の電通と米国のGE(General Electric:ゼネラル・エレクトリック)によって設立された合弁会社で、金融・製造分野のソリューション展開を得意としています。

電通国際情報サービスの募集職種は、「各種コンサルタント」「プロジェクトマネージャー」「クラウドアーキテクト」「インフラエンジニア」などです。

年収4位.伊藤忠テクノソリューションズ

順位 企業名 平均年収 SIer分類
4位 伊藤忠テクノソリューションズ 933万円 ユーザー系SIer

伊藤忠テクノソリューションズは、売上ランキングでも紹介した通り、大企業、流通業、情報通信業などに向けた幅広いソリューションを提供しており、高い収益基盤を確保しているSIerです。

主な募集職種は、「ITコンサルタント」や「エンジニア」「プロジェクトマネージャー」「サイエンスエンジニア」「営業」などです。

年収5位.オービック

順位 企業名 平均年収 SIer分類
5位 オービック 933万円 独立系SIer

オービックは、「ワンストップ・ソリューション・サービス」を強みにしている独立系SIerです。基幹業務統合システム「OBIC7」を主力のソリューションとして提供しており、「自社開発」「直接販売」に強いこだわりを持っています。

オービックの主な募集職種は、「システムエンジニア」「ソリューション開発」などです。

年収6位.JBCCホールディングス

順位 企業名 平均年収 SIer分類
6位 JBCCホールディングス 894万円 独立系SIer

JBCCホールディングスは、東京に本社を置く独立系SIerです。中小企業をターゲットにDX促進を目的としたITソリューション「HARMONIZE」を主力に、多岐にわたるソリューションを提供しています。

JBCCホールディングスの募集職種は、「インフラエンジニア」「セキュリティーエンジニア」「ソフトウェア製品企画」などです。

年収7位.CAC Holdings

順位 企業名 平均年収 SIer分類
7位 CAC Holdings 856万円 独立系SIer

株式会社CAC Holdingsは、ITコンサルティングサービスを主力としており、傘下にSIer事業を保有しています。金融・医薬分野が得意領域です。

主な募集職種は、「システムエンジニア」「ITアプリケーション運用サポート」「プロジェクトマネージャー」「導入コンサルタント」などです。

年収8位.新日鉄住金ソリューションズ

順位 企業名 平均年収 SIer分類
8位 新日鉄住金ソリューションズ 855万円 ユーザー系SIer

新日鉄住金ソリューションズは、国内最大手の鉄鋼メーカーである日本製鉄傘下のSIerです。鉄鋼関連分野の売上が全体の約2割となっており、業種・業界を分散することで安定した収益基盤を確保しています。

新日鉄住金ソリューションズの募集職種は、「プロジェクトマネージャー」「アプリケーションスペシャリスト」「ITアーキテクト」「営業」などです。

年収9位.大塚商会

順位 企業名 平均年収 SIer分類
9位 大塚商会 843万円 独立系SIer

大塚商会は先述の通り独立系SIerで、働き方改革の推進などを背景に関連ソリューションの販売が好調で従業員にも還元している企業です。

大塚商会の募集職種には、「アプリケーションエンジニア」「インフラエンジニア」「サービスエンジニア」「販促企画」などがあります。

年収10位.日本ユニシス

順位 企業名 平均年収 SIer分類
10位 日本ユニシス 837万円 独立系SIer

日本ユニシスは、社会課題を解決するITソリューションを提供することで安定的な収益を生み、従業員の給料にも反映しているSIerです。

主な募集職種は、「営業」「システムエンジニア」「プロダクトエンジニア」「コーポレートスタッフ」などです。

【働きがい】SIer企業のランキング

順位 企業名 SIer分類
1位 シスコシステムズ Data
2位 セールスフォース・ドットコム 外資系
3位 Works Human Intelligence 独立系
4位 日本アイ・ビー・エム 外資系
5位 SAPジャパン 外資系
6位 エイチーム 独立系
7位 JSOL コンサル系
8位 NTTデータ 未分類

働きがいのあるSIer企業として、「外資系SIer」が多くランクインしています。

ランキング1位のシスコシステムズでは、ミッションや価値観が明確に定められており、それらに基づいたさまざまな制度や施策が設けられていることが特徴です。具体的には、子育てをサポートするための「在宅勤務」「フリーアドレス制」「ペーパーレス化」などの推進です。

ランキング2位の「セールスフォース・ドットコム」では、企業理念や企業文化の浸透に力を入れている企業です。例えば、「明確なビジョンを共有する」「目標達成プロセスに透明性を持たせる」などの徹底した取り組みによって、従業員のパフォーマンス改善や働きがいの維持を図っています。

SIerへ就職・転職する際に整理すべきポイント

思案するビジネスパーソン

ここでは、SIerに就職・転職する際に整理すべきポイントを詳しく解説します。「生かせるスキル・経験」「将来のキャリアパス」と、大きく2つのポイントを整理することが重要です。

生かせるスキル・経験

SEなどの開発職を目指す場合、プログラミングスキルなどのITスキルがあることが望ましいですが、必ずしも必須でない場合があります。

開発職は「チームでのものづくり」が基本なので、コミュニケーションスキル進捗管理スキルロジカルシンキングスキルがあれば、アピール材料になります。

その他にも、人事・総務といったコーポレートスタッフの場合、ITスキルよりも、むしろその職務分野での実績が重視されるので、経験者は十分にチャンスはあるでしょう。

SIerに就職・転職するなら、自身のどのようなスキルや経験が生かせるのか、あるいはこれからどのようなスキルや知識を身につけなければならないのかを整理してください。

将来のキャリアパス

SIerの開発職には、大きく分けて「管理系」「技術系」といった、2種類のキャリアパスがあります。

キャリアパスの種類 管理系 技術系
職務領域 プロジェクトマネジメント
人材マネジメント
ステークホルダー調整
専門技術の提供
制作工程での開発
研究開発
必要スキル・知識 マネジメントスキル
コミュニケーションスキル
技術的な専門スキル・知識(「インフラ」「セキュリティ」「ネットワーク」「クラウド」など特定の技術領域)
情報収集スキル
コミュニケーションスキル

SIerに就職・転職することによって、どのようなキャリアパスを描きたいのか、自身が持つスキルや経験、得意分野などを踏まえて整理しておくことが大切です。

SIerに転職するときの会社の選び方

相談するビジネスパーソン

ここでは、SIerに転職するときに知っておきたい会社の選び方を詳しく解説します。「受注形態」「自社サービス展開」「案件の分野」「キャリアの選択肢」といった、4つのポイントに分けて知っておくことがポイントです。

受注形態

受注形態が「元請け」、または「二次請け以降」なのかを確認しておきましょう。

元請けの方がプロジェクトの上流工程に携わる機会が多く、クライアントと直接やりとりする機会も多いはずです。そのため、プロジェクトマネジメントやコミュニケーションスキルが身につきやすく、高収入も見込めるでしょう。

一方、二次請け以降の場合、「開発・テスト」「保守運用工程」などの業務が多いため、開発・技術領域にこだわりたい人におすすめです。

元請けと二次請け以降では職務・裁量権に違いがあることを知ったうえで、自身のやりたいことと比較して考えることが重要になります。

自社サービス展開

SIerのなかでも「自社サービスを展開しているか」は、必ず見るべきポイントです。自社サービスは、受託開発とは異なり企画力やマーケティング力など、受託開発とは別方向のスキルが求められます。

また、展開次第では収益も安定するため、従業員の給与が高くなりやすい傾向もあります。近年、SIerのなかでも自社サービス展開を目指す企業が増えているため、既存の受託ソリューション以外にも、自社サービスの開発に取り組んでいるかどうかを確認してください。

案件の分野

SIerのなかでも「金融系」「流通系」「メーカー系」など、どのような分野の案件(クライアント)を抱えているかによって、必要な専門知識が大きく異なってきます。

例えば、野村総合研究所の場合、金融系である野村グループと、流通大手のセブン&アイHDをメインクライアントとして抱えていることが特徴です。

このように、就職・転職を検討しているSIerが、どのような案件の分野に特化しているのか、または得意としているのかを確認しておきましょう。

キャリアの選択肢

開発工程だけでなく、要件定義やコンサルティングといった上流工程を目指せるのか、データサイエンティストやAIエンジニアといった専門職を目指せるのかを確認しておきましょう。

就職・転職するSIerを選ぶときに、どのようなキャリアプランを描けるのかは非常に重要な要素になります。

IT業界と一口に言っても、とても幅広い職種・職務が存在します。自分が思い描くキャリアの方向性とマッチしているSIerなのかどうか、キャリアの選択肢がどうなっているのかを想定しておくことがポイントです。

参考: SESとSIerの違いとは?それぞれの定義や役割の違いを解説 | SES業務管理の統合ツール Fairgrit®公式サイト

この記事のまとめ

  • SIerとは、システム構築における全ての業務を包括的に引き受ける事業者のこと
  • 就職・転職する際は、生かせるスキル・経験と将来のキャリアパスを整理することが大切
  • SIerを選ぶ際は、受注形態や自社サービスの展開、案件の分野などを確認するのがおすすめ