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NotebookLMとは?Google最新AI学習ツールの使い方を徹底解説
NotebookLMは自分専用のAIを作れるツールだよ！
「資料が多すぎて読み切れない」「重要なポイントだけ素早く把握したい」そんな悩みはありませんか？
実は、Googleが提供する無料のAIツール「NotebookLM」を使えば、PDFや記事を瞬時に要約し、質問にも答えてくれる自分専用のAIアシスタントを作ることができます。
この記事では、NotebookLMの基本から実践的な使い方まで、初心者でもすぐに使いこなせるよう、丁寧に解説します。
NotebookLMとは
NotebookLM（ノートブック・エルエム）は、Googleが提供する「自分専用のAI学習ノート」です。
自分でアップロードしたPDFや記事、スライドなどを読み込ませておくと、その資料だけを情報源にして要約してくれたり、質問に答えてくれたりします。
「LM」は「Language Model（言語モデル）」の略ですが、イメージとしては
- Evernote や Notion のような「ノート」
- ChatGPT や Gemini のような「対話型AI」
がひとつになったツールだと考えるとわかりやすいでしょう。
さらに、NotebookLMには一つ大きな特徴があります。
それは、インターネト全体の知識ではなく、「ノートに入れた資料だけ」をベースに答えるという点です。
そのため、以下のような「自分だけの情報」をNotebookLMの中で安全に整理して、まとめてもらうことができます。
- レポートや論文の元ネタになる論文PDF
- 社内のマニュアルや企画の資料
- 勉強用に集めたスライドや教科書のPDF
- ブログを書くためのリサーチ記事のURL
ChatGPTやGeminiとの違い
この章では、NotebookLMとChatGPTやGeminiなどのAIツールとの違いについて解説いたします。
主な違いは、以下の点です。
| 比較項目 | ChatGPT/Gemini | NotebookLM |
|---|---|---|
| 情報源 | インターネット全般 | アップロードした資料のみ |
| 用途 | 一般的な質問・アイデア出し | 特定資料の深い分析 |
| 引用表示 | なし（一部あり） | 必ず引用元を表示 |
| 資料管理 | チャット単位 | ノートブック単位 |
情報源の範囲
ChatGPTやGeminiなどの一般的なAIチャットツールは、インターネット上の膨大な情報を学習しています。一方、NotebookLMの最大の特徴は、自分が提供した資料だけを情報源として回答するという点です。
ChatGPTでもPDFを読み込ませて質問することはできますが、
- 毎回ファイルを貼り直す必要がある
- 会話が増えてくると、どのチャットで何を聞いたか分かりにくくなる といった悩みがあります。
NotebookLMは最初から「資料をまとめて登録しておき、その範囲でAIと会話する」設計になっているため、テーマごとのノートブックを作っておくだけで、いつでも同じ資料セットを前提に質問できるのが大きな違いです。
つまり、自分の論文や会社の資料、勉強用のPDFなど、特定の文書に基づいた正確な回答が得られるため、情報の信頼性が高まり、出典も明確になります。
ノートとしての構造
NotebookLMは、ChatGPTのような「1つのチャットルーム」ではなく、ノートブック単位での構造になっています。ノートブックの中に複数の「ソース（資料）」を登録し、その資料をもとにAIと会話をします。
そのため、以下のように用途やテーマごとにノートブックを分けて管理できるという利点があります。
- プロジェクトごと
- クライアントごと
- テーマごと
- 資格試験の科目ごと
また、他のユーザーが作成したノートブックも利用することが可能です。
「資料ベースのAI対話」が前提
ChatGPTやGeminiでもPDFを読み込ませることはできますが、以下のような制約があります。
- 会話の途中でドラッグ＆ドロップする形が多い
- 複数の資料を長期的に管理するには少し工夫が必要
一方、NotebookLMは最初から「資料をまとめて登録しておき、その資料を前提にAIと会話する」ことを前提で設計されています。そのため「このノートブックに入っている資料の範囲で答えて」、「この3つの資料の共通点・違いを整理して」といった、資料に基づいた質問や分析が簡単にできるのが強みです。
NotebookLMの使い方
それでは、実際にNotebookLMを使い始める手順を見ていきましょう。
NotebookLMにアクセスする
まずは公式サイトにアクセスします。
そしてGoogleアカウントでログインをします。
はじめて使う場合は、以下のような簡単な案内や利用規約が表示されるので、内容を確認して進みましょう。
こちらに書いてある通り、追加したソースはAIの学習に使用されないため、機密情報の漏洩などの心配はありません。ただし、Googleの開発者は内容を確認する場合があるため、どうしても心配な人は追加しない方が良いでしょう。
新しいノートブックを作成する
ログインすると、トップ画面に「ノートブックを新規作成」などのボタンがあるので、それをクリックします。
資料（ソース）を追加する
「ノートブックを新規作成」をクリックすると以下のようにソースを追加する画面になります。
NotebookLMは、以下の形式の資料を読み込むことができます。
① 拡張子
- PDFファイル
- テキストファイル
- Markdown
- 音声（mp3）
- 画像（bmp, .gif, .ico, .jp2, .png, .webp, .tif, .tiff, .heic, .heif, .jpeg, .jpg, .jpe）
② Google Workspace
- Googleドキュメント
- Googleスプレッドシート
- Googleスライド
③ リンク
- ウェブサイト(URL)
- YouTubeの動画(URL)
④ コピーしたテキスト
- テキストの入力
ファイルの場合はドラッグ&ドロップ、Web記事の場合はリンクの「ウェブサイト」を選んでURLを入力します。
これで準備完了です。複数の資料がある場合は、続けて追加していきましょう。
まずは、以下の動画を参考に1〜3つ程度の資料を入れてみるのがおすすめです。
（例）
- 1本のPDF教材
- 2〜3本の自分のブログ記事
- セミナー用のスライドと関連する公式サイトのURL
資料を追加すると、NotebookLMが自動的に中身を解析し、ソース一覧にタイトルが並びます。
なお、無料プランだと資料は50個まで追加可能です。
質問をする
資料の読み込みが終わると、チャット画面になります。下部の入力欄に質問を入力すると、追加した資料をもとにAIが回答を作成してくれます。
回答には必ず引用元が表示されるので、以下の画像のように赤枠をクリックすると元の資料のどこに書かれているか確認できます。
ここまでが基本的な使い方の流れになります。
Studio
NotebookLMは、単にプロンプトを入力して質問に答えてもらうだけではありません。Studio機能を使うことで、さまざまな形式の媒体でアウトプットを作成することができます。
以下がStudioで作成される媒体です。
| 機能 | 媒体 | 説明 |
|---|---|---|
| 音声解説 | 音声ファイル | ラジオ形式で解説している音声 |
| 動画解説 | 動画ファイル | スライドをAIが解説している動画 |
| マインドマップ | マインドマップ | ソースを解説したマインドマップ |
| レポート | テキスト | ソースを要約したテキスト |
| フラッシュカード | フラッシュカード | ソースを元にした暗記用カード |
| テスト | テスト | ソースを元にした4択のテスト |
インフォグラフィックとスライド資料は2025年12月現在未実装です。
Studioで参照するファイルを用意
この記事では、以下のテキストを参考にStudioの各機能を紹介していきます。
NotebookLMには、大きく分けて次のような機能があります。
1. チャットベースのQ&A
- ノートブック内の資料をもとに、自然言語で質問して回答を得る。
- 要約、ポイント抽出、比較、言い換えなどが可能。
2. Studio機能
2-1. Audio Overview（音声解説）
- ノートブック内の資料をもとに、AIホストが会話する形式で音声解説を生成する。
- 通勤時間や作業中など、「ながら学習」に向いている。
2-2. Video Overview（動画解説）
- 資料の内容を整理し、スライドとナレーション付きの動画を自動生成する。
- セミナーの導入や社内共有用の解説動画として使いやすい。
2-3. Mind Maps（マインドマップ）
- テーマ・トピック・サブトピックを自動で抽出し、樹形図のように構造化して表示する。
- 全体像の理解やカリキュラム設計に便利。
2-4. Reports（レポート）
- Study Guide（学習ガイド）、FAQ、Concept Explainer、比較レポートなど、用途別テンプレに沿ったレポートを自動生成する。
2-5. Flashcards（フラッシュカード）
- 重要な用語やポイントを、一問一答形式のカードとして生成する。
- 暗記や復習、理解度チェックに役立つ。
2-6. Tests（テスト）
- 資料内容をもとに、理解度を測るテスト問題と模範解答を生成する。
- 研修後の確認や試験対策に使える。
3. ソース管理
- 複数の資料（PDF、Docs、Slides、URL、YouTubeなど）を1つのノートブックにまとめて管理できる。
- 資料ごとの概要閲覧、キーワード検索、引用のコピーなどが可能。
これらの機能を組み合わせることで、「読む・理解する・教える・身につける」という一連のプロセスNotebookLMの中で完結させることができる。
以下のようにして、ソースを追加しました。
音声解説
自分の資料を、2人のAIホストが対話形式で解説してくれる音声コンテンツを自動生成します。スマホにNotebookLMのアプリをインストールすることで、まるでポッドキャストを聴いているような感覚で、通勤中や家事をしながら資料の内容を理解できます。
特におすすめなのは、次のようなシーンです。
- 通勤電車の中や移動中に勉強したいとき
- 家事や作業をしながら、耳だけでインプットしたいとき
- 「文字だけだと頭に入ってこない」と感じるとき
「読む時間がとれないから勉強できない」という悩みを、「とりあえず再生ボタンを押すだけ」で解消してくれるのが、この音声解説機能の魅力です。
それでは先ほど追加したソースをもとに音声解説を作成してみます。
以下が作成された音声解説です。
動画解説
資料から、画像や図式、数値などを抽出し、AIナレーション付きのスライドの動画を作成することができます。
この機能は、資料のプレゼンなどに利用できます。
それでは先ほど追加したソースをもとに動画解説を作成してみます。
以下の動画は、動画解説で作成したスライドの例です。
マインドマップ
マインドマップは、資料をもとにテーマ・トピック・関連アイデアを枝分かれした図で可視化してくれる機能です。マインドマップを作成することで、次の内容を俯瞰的に理解することができます。
- どんなテーマや章立てが中心になっているか
- 重要な概念やキーワードがどのようにつながっているか
- どの辺が詳細に書かれていて、どの部分が簡単に触れているだけか
それでは先ほど追加したソースをもとにマインドマップを作成してみます。
以下が作成されたマインドマップです。
レポート
用途に合わせてドキュメントを作成する機能です。資料から全体の要約レポートや、想定されるQ&Aなどのドキュメントを作成できます。会議前の資料配布や、マニュアル作成、ブログ記事作成などに最適です。
それでは先ほど追加したソースをもとにレポートを作成してみます。
以下が作成されたレポートです。
フラッシュカード
フラッシュカードは、資料の内容から「一問一答形式の問題」、「用語とその意味」、「質問と答え」を抽出し、暗記用カードの形にしてくれる機能です。試験対策などに有効です。
カードをクリックすると正解を確認できます。さらに、「説明」をクリックすると、自動でチャット欄に質問が入力され、正解に関する具体的な解説も表示されます。
それでは先ほど追加したソースをもとにフラッシュカードを作成してみます。
以下が作成されたフラッシュカードです。
スマホにNotebookLMをインストールしておけば、電車の中で効率的に勉強することができます。
テスト
資料をもとにテスト問題を作成することができます。フラッシュカードと同様、試験対策用の問題を作成してもらい、それを解くことで、効率的に学習を進めることができます。
それでは先ほど追加したソースをもとにテストを作成してみます。
具体的な活用シーン
この章では、NotebookLMを実際にどのように活用できるか、具体的な例を見ていきます。
自分だけの試験対策問題集を作る
学生の場合、試験前に教科書のPDFや講義ノートを資料として追加することで、効率的に試験対策をすることができます。
【具体例】学生向けけノートブックの作成
1. ノートブックを作成（名前の例：◯◯◯試験対策）
2. 教科書のPDFや講義ノートを資料として追加
3. フラッシュカード・テストを作成
4. 作成されたフラッシュカードを暗記し、作成されたテストを解く
5. 理解していない箇所をチャットで質問し、解説してもらう
AIが自分の資料に基づいた自分専用の家庭教師となります。理解していない部分を重点的に質問することで、弱点を効率的に克服することができます。
社会人でも、資格取得などの学習に活用することができます。
社内マニュアル・プロジェクト資料の整理
社内には、社内の規則をまとめた資料や仕様書、会議の議事録など、散らばった情報が多く存在します。
これらをNotebookLMの1つのノートブックに集約しておけば、新しく入ってきたメンバーも「NotebookLMに聞けば、大体のことがわかる」という状態を作ることができます。
これにより、社内の人事担当者の負担を経験することも可能です。
【具体例】新入社員向けノートブックの作成
1. ノートブックを作成（名前の例：新入社員向け社内マニュアル
2. 就業規則PDF、オフィス利用ガイド、経費精算マニュアルを追加
3. 新入社員に共有
4. 「有給休暇の申請方法は？」「経費精算の締め日は？」「社内Wi-Fiのパスワードは？」など、よくある質問にAIが即座に回答
ブロガー・ライターのリサーチ効率化
ブログ記事やオウンドメディアの記事を書くとき、以下のような作業が発生します。
- 関連する記事を読む
- 公式サイトをチェックする
- 競合記事をいくつか読む
- 自分の過去記事を見返す
NotebookLMは、これらの元ネタをまとめて一気に読み込ませることができるため、リサーチの時間を大幅に短縮できます。
【具体例】ブロガー向けの使い方
1. ノートブックを作成（名前の例：NotebookLM入門 記事執筆用」
2. 関連する記事、公式サイト、競合記事など、参照する記事のURLを資料として追加
3. 自分の過去記事などをPDFやテキストに資料として追加
4. NotebookLMに、次のような質問をする
・ 「これらの資料から、NotebookLMの特徴を5〜7個に整理してください」
・ 「初心者がNotebookLMについて知りたいであろう質問を10個挙げてください。」
・ 「他のAIツールとの違いが分からない”という読者に向けた構成案を考えてください。」
5. レポート機能で「解説記事」テンプレートを選び、まとめ記事のたたき台を作ってもらう
こうすることで、
- リサーチにかかる時間
- 構成を考える時間 を大幅に短縮しつつ、抜け漏れの少ない記事案を作れるようになります。
まずはここから始めてみよう
ここまで読んで「便利そうだけど、自分に使いこなせるかな」と感じた方は、
次の3ステップだけ試してみてください。
- NotebookLMにアクセスして、Googleアカウントでログイン
- ノートブックを1つ作り、手持ちのPDFやブログ記事を1〜3件だけ追加
- 「この資料のポイントを3つにまとめて」「初心者向けにやさしく説明して」と質問してみる
まずは「1つのノートブック＋少ない資料」で触ってみるのがおすすめです。
慣れてきたら、音声解説・動画解説・マインドマップ・フラッシュカードなどのStudio機能もぜひ試してみてください。
NotebookLMの料金
NotebookLMには無料プランと有料プランがあります。
Google AI Proに登録をすることで、NotebookLMも有料プランになります。
違いは以下の通りです。
| 項目 | 無料プラン | 有料プラン |
|---|---|---|
| 料金 | 無料 | 月額 2,900円の Google AI Pro に含まれる |
| ノート数上限 | 最大 100 ノートブック | 最大 500 ノートブック |
| ノート1つあたりのソース数 | 最大 50 ソース / ノート | 最大 300 ソース / ノート |
| 1日のチャット上限 | 1日 50 件 まで | 1日 500 件 まで |
| 音声解説生成 | 1日 3件 まで | 1日 20件 まで |
| 動画解説生成 | 1日 3件 まで | 1日 20件 まで |
| レポート生成 | 1日 10件 まで | 1日 100件 まで |
| フラッシュカード生成 | 1日 10件 まで | 1日 100件 まで |
| テスト生成 | 1日 10件 まで | 1日 100件 まで |
まとめ
NotebookLMは、自分がアップロードした資料だけを情報源として回答してくれる「自分専用のAIツール」です。ChatGPTやGeminiのような一般的なAIツールとは異なり、特定の資料に基づいた正確な分析ができるのが最大の強みです。
Googleアカウントさえあれば、誰でも無料で利用できます。この記事を参考に、ぜひNotebookLMの便利さと可能性を体験してみてください。
この記事のまとめ
- NotebookLMは、自分がアップロードした資料だけを情報源にしてくれる「自分専用AIリサーチノート」。
- PDF、Googleドキュメント、スライド、Webページ、YouTubeなど、複数のソースを1つのノートブックにまとめておけるため、試験勉強、社内マニュアルの共有、ブログのリサーチなど、さまざまな用途で活用できます。
- Studio機能を使えば、「読む」だけでなく「聴く・見る・解く」といったスタイルでも学べます。
