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【IT用語】 OSとは?その役割や気になる疑問について解説!
OS(Operating System)は、ハードウェアとソフトウェアの間に立ち、それぞれを繋ぐ非常に重要なプログラムです。違うPCで同じアプリケーションが使えるのはOSのおかげです。
WindowsやMac OS、iOSといったOSの名前をよく聞きますよね。
OSについてなんとなく理解しているものの、実はよくわかっていない方も多いのではないでしょうか?
たとえば、なぜOSのアップデートをする必要があるのか...わかっていますか?
本記事では、OSの基本をおさらいするとともに、いままで見過ごしてきた「OSにまつわる疑問」を解消します!
OSとは?
OSは、コンピューターを動かすのになくてはならないものです。
まずは、そんなOSが存在する目的とその役割について解説します。
OSの目的
OSの目的は、「ハードウェアの抽象化」です。
どういうこと?と思われるかもしれませんが、つまりはCPUを「CPU」として扱うことです。
ハードウェアとソフトウェアは密接に結びついています。
同じCPUでも、メーカーや型番が違えば、仕様にも違いが生まれます。
OSがなければ、Intel製のCPUで動作するように作ったアプリケーションは、仕様が違うため別のCPUでは動作しない...
つまり、そのアプリケーションはそのPCでしか使えないということになってしまいます。
OSはその違いを埋め、どのCPUもアプリケーションにとっては全て同じ「CPU」として扱えるようにしてくれます。
そのおかげで、現在のようにOSが対応するすべてのPCにおいて、同じようにアプリケーションを使うことが可能になります。
「CPU」についてもっと詳しく知りたい方はこちら! 【IT用語】 CPUとは?処理速度に最も影響を与えるパーツ?自分の使っているPCについて理解しよう!
OSの役割
OSは様々な役割を担っています。
本章ではそれぞれの役割について解説します。
アプリケーションを実行する土台となる
先ほど述べたように、OSはハードウェアの抽象化によってアプリケーション実行の土台を提供します。
OS上でアプリケーションを起動させることで、ユーザーにとってどのアプリケーションも同じように扱えるようになります。
また、ウィンドウやカラムといった、汎用的なGUIをアプリケーションに提供するといった側面もあります。
タスク(処理)の管理やメモリの開放
OSは、コンピュータ上で実行されている全てのタスクを管理し、メモリ領域を割り当てる役割も持っています。
OSが管理しないと、あるアプリケーションで使っているメモリ領域を別のアプリケーションが奪っていってしまうといった事態が起こります。
複数のアプリケーションでメモリ領域を奪い合わないのは、OSが管理してくれているからなのです。
「メモリ」についてもっと詳しく知りたい方はこちら! 【IT用語】 メモリとは?たくさんソフトを立ち上げるのに必要?自分の使っているPCについて理解しよう!
入力をアプリケーションに伝える
マウスは、なぜ当たり前にマウスとして使えるのでしょう?
それは、OSがマウスの「ボタンを押す」という行為を「クリック」に変換してくれているからです。
マウスのクリックなど、入力信号をアプリケーションの特定の操作に変換し、伝えるのもOSの役割です。
ファイルの管理
誰しもファイルをフォルダに入れた経験があると思います。
このフォルダを「ディレクトリ」と言います。
「ディレクトリ」という概念もOSが提供してくれているのです。
ディレクトリを使ってファイルを構造化することで、データを人間が扱いやすい形で管理できます。
フォルダなしでデータを管理しろと言われても到底無理な話ですよね。
OSについての疑問
OSにまつわる、そういえばこれってなんでなんだろう?という疑問、一つや二つあるのではないでしょうか?
この章では、そんな疑問について解説します。
そういうことだったのか!と感じていただければ幸いです。
OSがないとどうなる?
そもそもOSがなくなったらどうなってしまうのでしょうか?
まず、ChromeやLINEなど、今使っているアプリケーションは全て使えなくなると考えていいでしょう。
なぜなら、そのPC専用に作られたアプリケーションしか使えないからです。
また、マウスやキーボードを変えることもできません。
他の入力機器の信号をPCの操作に変換できないからです。
OSがないと、一気に時代が数十年逆行してしまうのです。
スマホとPCでOSが異なる理由とは
スマホのフリック入力、PCでも同じようにできますか?
OSは使用を想定しているハードウェアの構成に最適化されています。
特にスマホとPCはハードウェア構成に大きな違いがあるため、OSの作りも大きく異なります。
OSのアップデートが必要だと言われるのはなぜ?
ソフトウェアには「脆弱性」というものが必ず存在します。
脆弱性はセキュリティの穴で、これを悪用してデータの流出やコンピューターの破壊が可能です。
そのため、脆弱性が見つかったら早急に対処、つまりアップデートする必要があります。
OSも例外ではなく、いつ新しい脆弱性が見つかるかわかりません。
新しく見つかった脆弱性を潰すためにアップデートは必要なのです。
Mac OSであれば最新のアップデートが配布されますが、Windows 7等はすでにサポートが終了しており脆弱性が見つかっても対処されないため、Windows 10以降にアップデートしておきましょう。
Windows10 Homeのインストール用USBです。
OSの違いによっておこること
PCに使われるOSとスマホに使われるOSは違いますよね。
同じPC用OSでも、WindowsやMac OSのように複数の種類があります。
具体的に、これらの間にどんな違いがあるのでしょうか。
扱えるアプリケーションが異なる
OS上でアプリケーションを動作させる以上、OSによって動かないアプリケーションも存在します。
Windowsで動くアプリケーションを作っても、Macで動くわけではありません。
複数のOSで動くものもありますが、それは開発者が個別にOSに対応させているのです。
使いたいアプリケーションが使えないこともあり不便ですが、OSの特性上仕方のないことでしょう。
扱える周辺機器が違う
OSごとに想定しているハードウェアが違うため、OSによってどんな周辺機器をカバーしているかが異なります。
たとえば、スマホでキーボードを扱うことはあまり想定されたいないため、スマホのOSで使えるキーボードは多くありません。
OSが周辺機器を使う際には、「ドライバ」というプログラムを介します。
そのOS用のドライバが存在するかどうかが、扱えるかどうかのカギとなります。
ディレクトリ構成が違う
先ほど、ファイル管理のために「ディレクトリ」という概念をつくっているのはOSであると述べました。
なので、OSによってディレクトリ構造も異なります。
UIが違う
ユーザーとアプリケーションを結びつけるUIはOSの個性や方向性が出る部分です。
ホーム画面やウィンドウなどに、大きな違いが出てきます。
MacにはWindowsのようなスタートメニューはありませんし、WindowsにはMacのようなLaunchPadはありません。
UIはコンピューターそのものの使用感に大きく影響するため、ユーザーにとっては重視すべき点であると言えるでしょう。
主なOS
最後に、PCに使われる主なOSについて紹介します。
Windows
Windowsは、Microsoftが開発した世界トップシェアのOSです。
多くのPCで使うため、様々な構成のPCに対応できるように作られた汎用的なOSとなっています。
Mac OS
Mac OSは、Appleの開発するMac専用のOSです。
Macでしか使えない分、Macに最適化されたOSになっています。
限られたハードウェアのことしか気にしなくていいので、「Touch bar」といった先進的な機能もどんどん付けていけるのが強みです。
また、iPhoneなどのApple端末との連携がとりやすいのも特徴です。
一度Mac OSを試してみたい方はMacBookのレンタルがおすすめです。
Linux
Linuxは、無料で使用可能な、オープンソース(ソースコードが公開されている)のOSです。
自由度が高くどんなことでもできる反面、「勝手にいい感じにやってくれる」ことがないので扱うには相応の知識が必要になります。
他のOSと比較してミニマルで処理が軽いため、サーバー用OSとして使われることが多いです。
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この記事のまとめ
- OSの目的は、「ハードウェアの抽象化」
- OSのおかげで、様々なPCで同じアプリケーションが使える
- OSは他にも多くの役割を持つ