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【Rails】 resourcesメソッドを使ってルーティングを定義しよう!
resourcesメソッドとは、railsで定義されている7つのアクションのルーティングを自動で作成するメソッドです。 resourcesメソッドを使うことにより、簡単にルーティングを作成することができます。
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Rails.application.routes.draw do
resources :コントローラー名
end
resourcesメソッドは、ルーティングを記述するroutes.rbの中で使用します。
resourcesメソッドの使い方
この章では、resourcesメソッドの使い方について解説します。
railsで定義されている7つのアクション
resourcesメソッドの説明の前にrailsで定義されている7つのアクションの確認をしてみましょう。
| アクション名 | 役割 |
|---|---|
| index | リソースの一覧を表示させる |
| show | リソースの詳細を表示させる |
| new | 投稿フォームを表示させる |
| create | リソースを追加させる |
| edit | 更新フォームを表示させる |
| update | リソースを更新させる |
| destroy | リソースを削除する |
こちらのルーティングをresourcesメソッドを使わず1つずつ定義した一例は下記のようになります。
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Rails.application.routes.draw do
get 'tweets' => 'tweets#index'
get 'tweets/:id' => 'tweets#show'
get 'tweets/new' => 'tweets#new'
post 'tweets' => 'tweets#create'
get 'tweets/:id/edit' => 'tweets#edit'
patch 'tweets/:id' => 'tweets#update'
delete 'tweets/:id' => 'tweets#destroy'
end
このようにそれぞれのアクションはもともと与えられた主な役割というのがあります。
アプリを作る際、何か機能を追加したい時は、まずは上の7つのアクションに当てはまるかを考えましょう。
できる限り、上の7つのアクションを利用することが大切です。
RESTとは
RESTとは、Representational State Transferの略です。
ユーザーが自分の好き勝手に機能を追加していくのではなく、あらかじめ決められたリソースを定義し、それに沿ってアクションとhttpメソッドを関連づけるという考え方です。
RESTを意識しながらアプリを作成していくとどのアプリも統一された書き方でコードが書かれるので、他人が書いたコードも非常に可読性が上がります。
RailsはこのRESTという概念を強く意識したフレームワークです。
resourcesメソッドは、RESTに基づくルーティングを自動的に作成してくれます。
▼ RESTについては、こちらの参考書で詳しく解説されています。Web系エンジニアになるために必要な知識が詰まっています!
Webサービスの実践的な設計について、包括的に解説されています。
resourcesの使い方
resourcesメソッドはルーティングを記述するroutes.rbの中で使用します。
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Rails.application.routes.draw do
resources :コントローラー名
end
上のように記述します。
例を見てみましょう。
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Rails.application.routes.draw do
resources :tweets
end
このように記述することによりtweetsコントローラーに上記の7つのアクションが自動で定義されました。
rails routesコマンドで確認すると下記のようになります。
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Prefix Verb URI Pattern Controller#Action
tweets GET /tweets(.:format) tweets#index
POST /tweets(.:format) tweets#create
new_tweet GET /tweets/new(.:format) tweets#new
edit_tweet GET /tweets/:id/edit(.:format) tweets#edit
tweet GET /tweets/:id(.:format) tweets#show
PATCH /tweets/:id(.:format) tweets#update
PUT /tweets/:id(.:format) tweets#update
DELETE /tweets/:id(.:format) tweets#destroy
また下記のように記述すると複数のコントローラーのルーティングを一行で定義することができます。
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Rails.application.routes.draw do
resources :コントローラー名, :コントローラー名
end
# (例)usersコントローラーとhogesコントローラーの7つのアクションのルーティングが作られる
resources :users, :hoges
onlyとexcept
resourcesメソッドを使用した際、indexアクションとshowアクションだけを指定したいときには下記のように記述します。
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Rails.application.routes.draw do
resources :tweets, only: [:index, :snow]
end
もしくは下記のように記述しても同じです。
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Rails.application.routes.draw do
resources :tweets, except: [:new, :create, :edit, :update, :destroy]
end
onlyはホワイトリスト系で、exceptはブラックリスト系になります。
どちらを使っても構いませんが、onlyを使ったほうが使用するアクションを明示的にできるので可読性が上がります。
このときにrails routesコマンドで確認すると下記のようになります。
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Prefix Verb URI Pattern Controller#Action
tweets GET /tweets(.:format) tweets#index
tweet GET /tweets/:id(.:format) tweets#show
このように非常にルーティングがスッキリしました。
特定のアクションしか使用しない場合はこのようにonlyやexceptを使った方がルーティングの可読性が上がるので積極的に使いましょう。
※ルーティングがスッキリするだけでonlyやexceptを絶対に使わなければいけないわけではありません。
Prefixとは?
一番左にPrefixとあります。
このPrefixは接頭辞とも呼ばれ、この後に_pathヘルパーをつけるとパスを返してくれるヘルパーメソッドとして使うことができます。
Prefixを確認するとルートパスを表す/の接頭辞はrootになっています。
なのでlink_toのパスを指定する場所には_pathをつけたroot_pathを書いてあげれば/というパスに変換してくれます。
パスにidが入っているときはidの情報が入っているインスタンスを引数として渡してあげることにより指定ができます。
例えばusersコントローラーのshowアクションを動かすときは通常のパスだとusers/"ユーザーのid"になりますが、Prefixを使って書くとuser_path(@user)のような記述になります。
上の@userはコントローラーで@user = User.find(params[:id])などで記述してあげれば@userの中にはそのユーザーのidも含まれているのでuser_pathの引数として指定できます。
ネストの定義の仕方
ルーティングがネストするときもresourcesメソッドを使うことができます。
その際の記述は下記のようになります。
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resources :tweets do
resources :comments
end
このように記述した場合のルーティングは下記のようになります。
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Prefix Verb URI Pattern Controller#Action
tweet_comments GET /tweets/:tweet_id/comments(.:format) comments#index
POST /tweets/:tweet_id/comments(.:format) comments#create
new_tweet_review GET /tweets/:tweet_id/comments/new(.:format) comments#new
edit_tweet_review GET /tweets/:tweet_id/comments/:id/edit(.:format) comments#edit
tweet_review GET /tweets/:tweet_id/comments/:id(.:format) comments#show
PATCH /tweets/:tweet_id/comments/:id(.:format) comments#update
PUT /tweets/:tweet_id/comments/:id(.:format) comments#update
DELETE /tweets/:tweet_id/comments/:id(.:format) comments#destroy
tweets GET /tweets(.:format) tweets#index
POST /tweets(.:format) tweets#create
new_tweet GET /tweets/new(.:format) tweets#new
edit_tweet GET /tweets/:id/edit(.:format) tweets#edit
tweet GET /tweets/:id(.:format) tweets#show
PATCH /tweets/:id(.:format) tweets#update
PUT /tweets/:id(.:format) tweets#update
DELETE /tweets/:id(.:format) tweets#destroy
7つのアクション以外のルーティング設計
resoucesメソッドでrailsで定義されている7つのアクションを自動で定義できますが、それ以外のアクションを追加する場合はどうしたら良いでしょうか?
memberとcollection
7つのアクション以外のアクションを追加する場合はルーティングの中でmemberとcollectionを使用します。
memberの使い方
memberはidで指定した個々のリソースに対するアクションを定義できます。
ユーザーのレビューが見れるreviewアクションを追加したいとき、レビューは必ず1人のユーザーがしているものです。
なのでパスは下記のようにならなければなりません。
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/users/ユーザーのid/review
このようなルーティングを作りたいときは下記のようにmemberを使って記述します。
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resources :tweets do
member do
get 'review'
end
end
rails routesコマンドでルーティングを確認すると下記のようになります。
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Prefix Verb URI Pattern Controller#Action
review_tweet GET /tweets/:id/review(.:format) tweets#review
このようにパスの中にidが入った状態でルーティングが作成されます。
collectionの使い方
collectionはリソース全体に対するアクションを定義します。
今回はsearchアクションを定義してみます。
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resources :tweets do
collection do
get 'search'
end
end
rails routesコマンドでルーティングを確認すると下記のようになります。
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Prefix Verb URI Pattern Controller#Action
search_tweets GET /tweets/search(.:format) tweets#search
このように全てのリソースに対してのアクションが定義できました。
memberとcollectionを使えば自分でアクション名を定義できますが、RESTの概念に沿ってできる限り7つのアクションを使用しましょう。
実際のアプリでresourcesメソッドを使ってみよう
この章では、アプリケーションにresourcesメソッドを使う場合について解説します。手を動かすことで理解が深まるので是非挑戦しましょう。
環境を構築する
それでは実際にアプリの中でresourcesメソッドを使ってみましょう。
下記のコマンドを一つずつ実行していきましょう。
①git clone -b resources https://github.com/miyagit/programan_dojo.git
② cd programan_dojo
③ bundle install
→ rbenv: version ‘2.4.1’ is not installed と表示された場合は、ruby -v と実行してください。
ruby -vと実行し出てきたversion(例: 2.3.1)と出てきたら、
vim .ruby-versionとし、
ruby -vで出てきた値(例: 2.3.1)に書き換えてください。
続いてvim Gemfileとし、ruby 2.4.1と書いてある部分をruby -vで出てきた値(例: 2.3.1)に書き換えてください。
④ rails db:create && rails db:migrate && rails db:seed
環境構築が完了しました。と表示されると、
本当にrails applicationが動作するかrails sコマンドで起動しましょう。
rails sを起動し、ブラウザでlocalhost: 3000と入力して下記のような画面が出てくれば環境構築完了です!

ルーティングファイルを確認してみよう
現在ルートパスを入力するとmainコントローラーのtopアクションが動いたのでルーティングではそういう記述があるはずです。
config/routes.rbを開いてみましょう。
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Rails.application.routes.draw do
root 'main#top'
get 'main' => 'main#top'
end
現在はこういう記述になっていることが確認できます。
では実際にrails routesコマンドでルーティングを確認してみましょう。
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Prefix Verb URI Pattern Controller#Action
root GET / main#top
main GET /main(.:format) main#top
では次にresourcesメソッドを使ってルーティングを設定してみましょう。
config/routes.rbを下記のように編集してください。
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Rails.application.routes.draw do
root 'main#top'
resources :main
end
ではrails routesコマンドでルーティングを確認してみましょう。
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Prefix Verb URI Pattern Controller#Action
root GET / main#top
main_index GET /main(.:format) main#index
POST /main(.:format) main#create
new_main GET /main/new(.:format) main#new
edit_main GET /main/:id/edit(.:format) main#edit
main GET /main/:id(.:format) main#show
PATCH /main/:id(.:format) main#update
PUT /main/:id(.:format) main#update
DELETE /main/:id(.:format) main#destroy
このようにrailsで定義された7つのアクションが自動で定義されました。
ただ今回は7つのアクション以外のtopというアクションを使用しているため、今のままだとtopアクションへのルーティングが指定されていないため、エラーになってしまいます。
こういう場合はどうしたら良いのでしょうか。
railsの7つのアクションで定義されていないアクションを追加するにはmemberかcollectionを使うのでした。
今回は全てのリソースに対してアクションを追加するのでcollectionを使ってルーティングを定義します。
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Rails.application.routes.draw do
root 'main#top'
resources :main do
collection do
get 'top'
end
end
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rails routesコマンドで確認してみましょう。
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Prefix Verb URI Pattern Controller#Action
root GET / main#top
top_main_index GET /main/top(.:format) main#top
main_index GET /main(.:format) main#index
POST /main(.:format) main#create
new_main GET /main/new(.:format) main#new
edit_main GET /main/:id/edit(.:format) main#edit
main GET /main/:id(.:format) main#show
PATCH /main/:id(.:format) main#update
PUT /main/:id(.:format) main#update
DELETE /main/:id(.:format) main#destroy
このようにアクションが追加されました。
今回はルートでもmainコントローラーのtopアクションを指定してるので2つになっています。
この記事のまとめ
- resourcesメソッドとは、railsで定義されている7つのアクションのルーティングを自動で作成するメソッド
- 簡単にルーティングを作成することが出来る
- RESTに基づくルーティングを自動的に作成する