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【お役立ち情報】 クリップボード拡張「Clipy」でコピペ効率アップ!
プログラミングコードを編集する中で多用されるコピー&ペースト作業ですが、過去にさかのぼって同じコードを使いたいという場面に大変便利なのがクリップボード拡張アプリ。本記事ではMac用のクリップボード拡張アプリ「Clipy」を紹介します。
プログラミングを学習する上では、最初からコードを書くことも大切です。しかし、業務でコードを書く場合はコピー&ペーストを用いる作業が増えてきます。そうすると、いくつか前に遡って、コピーした内容をもう一度ペーストしたいといった状況も沢山でてきます。
こんなときに便利なのがクリップボード拡張アプリです。今回は、Macユーザーに人気の高い「Clipy」を紹介します。このアプリは、無料で最初から日本語化されているので、プログラミング学習者にもおすすめのツールです。
インストール方法
まず、「Clipy」のインストール方法について説明します。App Storeからのダウンロードではなく、公式サイトからのダウンロードになります。
公式サイトからダウンロード
1.「Clipy」公式サイトへアクセスする
「Clipy」公式サイト へアクセスします。
2. TOPページにあるダウンロードボタンを押す
TOPページにあるダウンロードボタンを押します。
3. 圧縮ファイルをダウンロードする
圧縮ファイルをダウンロードします。
4. ディスクイメージを読み込みインストールする
ディスクイメージを読み込みインストールします。
このようにインストール自体は、簡単です。
ダウンロードしたアプリケーションの実行許可
注意しなければいけないのは、App Storeから提供されているアプリではない場合、Macの初期設定ではダウンロードしたファイルを実行し、インストールすることができない状態になっているという点。
「システム環境設定」の「セキュリティとプライバシー」から「環境設定のロック」を解除をする必要がありますので、下記に説明します。
1.「システム環境設定」を開く
「システム環境設定」を開きます。
2. 「セキュリティとプライバシー」の「環境設定のロック」を解除
まず、設定画面左下の鍵マークをクリックします。
次に、ユーザーパスワードを入力してロックを外します。
鍵マークが解錠された状態になるとセキュリティとプライバシーの設定を変更できるようになるので、次の3に進みます。
3. 「一般」という項目を選択し、ダウンロードしたアプリケーションの実行許可にチェックを入れる
「一般」という項目を選択し、ダウンロードしたアプリケーションの実行許可にチェックを入れる
App Store以外からダウンロードしたアプリを実行したい場合は、上記の設定変更が必要なので覚えておきましょう。
以下に、Clipyで必要なもう一つの設定準備がありますので、こちらについても解説します。
4. Clipyを起動させて起動項目とアクセシビリティアクセス**の設定を行う
Applicationフォルダに移したClipyのアイコンをクリックするとClipyが起動します。
最初にシステム起動時にClipyを開く設定にするかどうか問われますので、いちいちアプリを立ち上げないでも使いたい場合は「起動する」にクリックします。
次に、Clipyを起動項目に入れるかどうかの設定の他に、アクセシビリティアクセスの設定についても問われます。こちらは「拒否」をクリックするとアプリが使えませんので、「"システム環境設定"を開く」をクリックします。
「"システム環境設定"を開く」をクリックするとシステム環境設定の「セキュリティーとプライバシー」にある「プライバシー」のタブが開き、サイドバー表示にある「アクセシビリティ」の設定になります。ここでClipy.appにチェックを入れると、設定完了です。
便利な機能
アプリケーションの実行許可を行いインストールと最初の設定が終わったら、早速Clipyを使ってみましょう。
Clipyを起動させると、上の図のようにメニューバーにclipyのアイコンが追加されています。このClipyアイコンが表示されていれば、Clipyを実行できています。
Clipyには、便利な機能が沢山搭載されていますので、以下で詳しく解説します。
コピー&ペーストの履歴が残る
Clipyは非常にシンプルで軽快なアプリですが、有料のアプリと同じくらいコピー&ペーストの履歴を保存することができます。記憶できる履歴の数は、設定によって最大100個まで保存可能なので、かなり前にコピーしたデータにもアクセスるので、大変便利です。
上の動画は、履歴をたどって実際にテキストエディタに貼り付けた動画になります。このように、メニューバーから履歴を選択するだけで簡単に以前のコピー&ペーストに遡れるので、作業効率が格段にアップします。
よく使うコードなどを登録できるスニペット機能
Clipyはプログラミングでも大活躍するアプリです。プログラミングでは、よく使われる短いコードの断片(スニペット)を使うことが多々あります。
Pikawakaでも沢山のコード・スニペットが紹介されていますが、こうした様々なサイトで紹介されているスニペットを、まとめて保存しておけると便利ですよね。
Clipyには「スニペット編集」という機能があって、いつでも呼び出しできるクリップボードとしてスニペットを保存できるので大変便利です。
上記の動画のように、メニューバーにあるアイコンから簡単に保存したコード・スニペットにアクセスできるので非常に使い勝手が良いツールです。
スニペット機能の使い方について以下の流れで説明します。
1. スニペット編集
2. フォルダの追加
3. スニペットの追加
4. スニペットの利用
1. 「スニペット編集」を選択
メニューバーにあるClipyのアイコンをクリックし、「スニペットを編集」という項目を選択します。
2. フォルダを追加する
フォルダが作成されていない場合は、「フォルダ追加」をクリックしてフォルダを作成します。すでにフォルダが作成してある場合は、任意のフォルダを選択します。「untitled folder」のままでも、保存できますが、画像のようにプログラミング言語別のフォルダ名を作成しておくと便利です。
3. スニペットを追加する
作成したフォルダを選択した状態で「スニペット追加」をクリックして、保存しておきたいコード・スニペットを編集ボードにコピーします。
4. スニペットを利用する
保存したスニペットを利用する場合は、スニペットを貼り付けたいツールを起動した状態で、メニューバーからClipyのアイコンをクリックしスニペットの項目の中から、任意のフォルダとスペニットを選択します。これで、利用しているツール上にスニペットがペーストされます。
上の動画は、VScodeでCSSファイルを開き、そこにCSSのコードスニペットを貼り付けた動画です。長いコードのスニペットも、非常にスピーティーに貼り付けられているることがわかると思います。
環境設定で自分に使い方に合わせたカスタマイズ
フリーソフトながらも細かな環境設定ができるというのも、Clipyの特徴です。
上の動画のようにメニューから「環境設定」を選択すると環境設定画面が表示されます。
簡単に「環境設定」内容を解説します。
1. 一般
環境設定画面の「一般」という項目をクリックするとアプリの「動作」「クリップボードで記憶する履歴の数」「外観」などを設定できます。
「クリップボードで記憶する履歴の数」は、最大100まで保存できますが、画像や長文のテキストなどを、いつまでも保存しておくと、作業環境によっては他のアプリの動作を遅くさせる原因になる可能性もあります。迷ったら30項目〜50項目くらいに設定しておくと良いでしょう。
2. メニュー
環境設定画面の「メニュー」という項目をクリックするとアプリのメニュー項目に詳細な設定を加えることが可能です。「重複した履歴は上書きにする」といった項目など、自分の利用環境にあったカスタマイズをしておきましょう。
履歴のクリアは便利な機能なのですが、間違って消してしまうと大切なデータに遡れなくなる場合もあります。もし気になる場合は 「履歴をクリアするメニュー項目を追加」という項目は外しておいたほうが良いかもしれません。
3. 対応形式
環境設定画面の「対応形式」という項目をクリックするとクリップボードに保存するデータの対応形式を設定できます。画像やPDFにも対応しています。
デフォルトの設定では、すべての項目にチェックがついています。重いデータは残しておきたくないといった事情がない限り、そのままの設定にしておきましょう。
4. 除外アプリ
環境設定画面の「除外アプリ」という項目をクリックすると、任意のアプリをクリップボード拡張機能から除外することができます。
クリップボードは、他のアプリ上で動くツールですので、もし動作等に影響を与えてしまうような場合は除外しておきましょう。
5. ショートカット
環境設定画面の「ショートカット」という項目をクリックすると、ショートカットを設定できます。下の画像はデフォルトの設定ですが、自分が使いやすいショートカット設定に変更することも可能です。
デフォルトの設定が、他のアプリで使っているショートカットと被る場合などは変更しておくと思わぬミスを防げます。
6. アップデート
環境設定画面の「アップデート」という項目をクリックすると、自動アップデートの設定ができます。
アップデートの頻度は「毎日」「毎週」「毎月」から選択できます。それほど頻繁にアップデートされている訳ではないですが、不具合が出ると、いろいろな作業に影響を与えるアプリなので、迷ったら「毎日」に設定しておきましょう。
7. β機能
環境設定画面の「β機能」という項目をクリックすると、Clipy開発者が提供しているβ機能に関する設定を行えます。
β機能はお試しの機能ですので、バージョンアップされると設定を引き継げない可能性があります。「PlainTextとしてペースト」とは、文字サイズやフォントといった装飾情報を含まないテキストデータとしてペーストできるという意味です。Webページのデータをコピー&ペーストすると、装飾情報まで紐づけられてしまうことが多いので、これにはチェックをいれておくことをおすすめします。
このように、非常に多機能なクリップボード拡張アプリを無料で利用できるのは嬉しいですよね。もっと効率的にコピー&ペースト作業を行いたいと思っている人は、ぜひインストールしてみてください。
類似の有料アプリ
補足情報として、以下に、類似の有料クリップボード拡張Macアプリを以下に紹介します
Paste
【Paste:App Storeの「Paste」紹介ページ】
コピーした内容がアプリ別に保存される機能、コピーした内容をグループ化できるピンボード機能、優れた検索機能など有料アプリならではの高品質なクリップボード拡張アプリ
CopyClip 2
【CopyClip 2:App Storeの「CopyClip 2」紹介ページ】
シンプルかつ高機能な有料クリップボード拡張アプリ。履歴保存機能、キーワード検索機能など便利な機能が多数搭載されている。無料トライアル版もあり。
この記事のまとめ
- クリップボード拡張Macアプリ「Clipy」は無料で日本語対応もバッチリの便利なツール
- インストールは公式サイトからダウンロードする方式。アプリケーションの実行許可を忘れずに
- スニペットを保存できるなど、様々な機能を搭載し、詳細な環境設定も可能