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GitHub Copilot Xとは?
GitHub Copilot Xとは
GitHub Copilot Xは、GitHub Copilotをさらに進化させた、AIによるプログラミング支援ツールです。従来のCopilotがコードの自動補完に強みを持っていたのに対し、Copilot Xは、より広範囲な開発プロセスをサポートする機能が追加されています。
またモデルもGitHub CopilotはOpenAIのCodexに対し、GitHub Copilot XはGPT-4系列を使用しているという違いがあります。
GitHub Copilotの登場と開発者への影響
GitHub CopilotはGitHub社によって開発されたAIによるプログラミング支援ツールです。
2022年6月21日にテクニカルプレビューが終了し、サブスク型サービスとして利用可能になりました。
リリースから2年足らずでコードの46%を記述し、開発者のコーディングを最大で55%も高速化させるほど便利なツールとして知られています。
GitHub Copilot XとGitHub Copilotの違い
GitHub Copilotの登場は、コードを書く時間を大幅に短縮し、開発者の作業効率を劇的に向上させました。しかし、開発が進む中で、単なるコード補完だけではなく、より高度な支援を求める声が多く上がりました。
そんな中で誕生したのが、次世代AI開発プロジェクト「GitHub Copilot X」です。
これは、GitHub Copilotの利便性をさらに高めるための機能拡張プロジェクトです。このプロジェクトでは、さまざまな新機能を試験的にユーザーへ提供し、評価が高ければ正式採用し、改善が必要な場合はリリースを見送る仕組みになっています。
「GitHub Copilot X」で提案された新機能は、GitHub Copilotに順次取り入れられ、ユーザーが実際に試用できます。そのため現在GitHub Copilotを利用している方は追加の登録手続きなしで、GitHub Copilot Xプロジェクトの新機能を利用可能です。
つまり、「GitHub Copilot X」とは、GitHub Copilotをさらに進化させ、より広範囲な開発プロセスを支えるビジョンを具体化したプロジェクトと言えるでしょう。
それでは、GitHub Copilot Xで提案された新機能について詳しく見ていきましょう。
GitHub Copilot Xの新機能
この章ではGitHub Copilot Xで追加された主な機能を紹介します。
Copilot Chat
GitHub Copilot ChatはChatGPTのように自然言語で質問やリクエストが可能になる機能です。
2023年12月から使えるようになりました。
これはコード補完をはるかに超える機能です。ChatGPTのような生成AIと違い、複数のファイルのコードを確認してからコードを提案してもらえたり、提案してもらったコードを瞬時にファイルに反映させることができます。
より具体的な内容については以下の記事を参照してください。
Copilot for Pull Requests
Copilot for Pull RequestsはAIがプルリクを作成したり、コードをレビューする機能として開発が行われていました。しかし、サービスを公開するまでには至らなかったということです。現在はプルリクエストのdescriptionをAIが作成してくれるという一部の機能のみ実装されています。
またVSCodeのプラグインにGitHub Pull RequestをインストールするとVSCode上でプルリクエストを作成できますが、これがCopilot for Pull Requestsの機能にあたるのかは定かではありません。
GitHub Copilot for Docs
GitHub Copilot for Docsは公式ドキュメントを参照し、回答を作成してくれる機能です。回答の中に参照されたドキュメントのリンクを作成し、あとでその部分を確認できるなど、開発者がそのツールに対する理解を深めるための支援もしてくれます。
また、常に最新のドキュメントを参照することで適切な回答を作成してもらうことができます。
しかし、Copilot for Pull Requests同様に、サービスの公開までには至っていません。
Copilot for CLI
Copilot for CLI(command line interface)はチャットウィンドでなく、ターミナルでCopilotに質問ができる機能です。2024年3月21日から使えるようになりました。
Copilot for CLIをインストールすると、ターミナル上でCopilotに質問をすることが可能になります。ただし、回答が英語で提供されるため、日本人ユーザーにとっては使い勝手があまり良くないかもしれません。
GitHub Copilot Xの使い方
前述した通り、「GitHub Copilot X」は、「GitHub Copilot」をさらに進化させた、より広範囲な開発プロセスをサポートするツール群の総称です。そのため、GitHub Copilotに登録をしておけば新たに何かを登録するといったことは不要です。
Chatであれば拡張機能をインストール、CLIであればコマンドラインからインストールすることで使えるようになります。
GitHub Copilotの今後
今後は開発が止まっているCopilot for Pull Requests、GitHub Copilot for Docsもリリースされる可能性があります。
またGitHub Copilot Xで紹介された機能の他にも、GitHub Copilotは常に進化し続けています。
新たに追加された機能を使うにはVS Codeを最新の状態にしておく必要があります。
バージョンの更新はメニューバーから行なえます。
更新されたバージョンでどのような機能がアップデートされたかは公式サイトで確認することができます。
以下のように「GitHub Copilot」の章で新しいバージョンで追加されたGitHub Copilotの新機能を確認することができます。
新たに追加された機能を使うためにも、常に最新のバージョンにしておくようにしましょう。
この記事のまとめ
- 「GitHub Copilot X」は、「GitHub Copilot」をさらに進化させたツール群の総称です。
- Chat機能やCLIで質問ができる機能などが追加されました。
- GitHub Copilotに登録をしていれば、新たに登録をする必要はなく使うことができます。
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