更新日:
【お役立ち情報】 おすすめのテキストエディタ11選
プログラミングで必須のツールであるテキストエディタについて解説した記事です。人気の高い定番エディタから、少々マニアックなエディタまで11個をセレクトして紹介していますので、本記事を参考に目的・用途に合わせて合ったものを選びましょう!
テキストエディタは、プログラミングを行う上で必須のツールです。目的・用途に合わせて様々なエディタが開発されていますが、初学者には情報が多すぎて、どれを選んでいいか迷ってしまいますよね。
そこで、本記事ではおすすめのテキストエディタ11選をご紹介します。
これを選べば間違いなし!おすすめの定番エディタ
これからプログラミングを学ぶ人に、まずおすすめしたいのは、現在人気の高いVisual Studio Code、Atom、Sublime Textという3つの定番エディタです。
これらのエディタは多機能で対応言語も多く、UIも似ています。どれを選ぶかは、好みの問題でもあるのですが、今後の動向も予測しながら三者を比較してみましょう。
Visual Studio Code
Visual Studio Codeは、マイクロソフト製のテキストエディタです。MicrosoftのIDE(統合開発環境)であるMicrosoft Visual Studioの関連製品として開発されたコードエディタです。略してVSCodeという呼び方をする人もいます。
ElectronというGithubが開発したオープンソースのクロスプラットフォームアプリケーションエンジンを使って開発されています。特にフロントエンドエンジニアでのシェア率は高く、Stack Overflowの2019年開発環境ランキング(*1)でも、トップになっているエディタです。
プラグインによって簡単に日本語化をすることができます。通知やエラーメッセージなど、細かな部分まで日本語対応が進んでいるので、英語が苦手な人でも安心して使えます。
また、後述しますがCodespacesというサービスのβ版がリリースされており、今後Visual Studio Codeの一強時代になるのではないかと予測されています。
どのエディタにするか迷ったら、Visual Studio Codeをインストールしておきましょう。
Atom
Atomは、Github製のテキストエディタです。Visual Studio Codeと同様にElectronを使って開発されたオープンソースエディタになります。
Atomの特徴は、そのカスタマイズ性の高さです。「パッケージ」と呼ばれる拡張機能を追加すれば、自分好みのエディタに作り上げていくことが可能です。
また、「テーマ」も豊富で、インターフェースやシンクタックスハイライトも自由にカスタマイズ可能。完全オープンソースなので、毎日のように改善され進化しています。
日本語化も「パッケージ」をインストールすることで簡単に行えます(ただし、エラーメッセージやパッケージの更新情報などは日本語化されていません)。
さらに、Github製のエディタなので、Githubとの連携も抜群。Git作業などのコンソール作業がエディタ内で完結するところもAtomの特徴です。
カスタマイズ性が高い分、プラグインの利用環境により、動作にややもっさり感があることがマイナスポイント。サクサク感でいうと、Visual Studio CodeやSublime Textに軍配があがるようです。
エンジニアが遊び半分で作ったパッケージが沢山あるのもAtomの面白さで、使っていて楽しいエディタです。自分でプログラミングしたパッケージを作成・公開するといったプライベートのアウトプットの場として利用しても良いかもしれません。
情報も揃っており、習熟も簡単です。
Atomの使い方が載っており学習に最適です。
Sublime Text
Sublime Textは、前グーグル技術者のJon Skinnerによって開発されたエディタです。基本は無料で使えますが、高度な機能が追加された有料版も存在します。
Visual Studio CodeもAtomもSublime Textが確立したUIに影響されている部分が強く、現在主流となっているエディタの源流ともいうべき存在です。
「Package Control」をインストール後、メニューを日本語化し、その後、パッケージのファイル名を変更するといった作業があり、VScodeやAtomと比べると日本語化にすこし手間がかかります。
動作は非常にサクサクで、多機能。様々な検索・置換機能や、保存せずにウィンドウを閉じても復元される機能など、実務で運用する際に役立つ機能が充実しています。
様々な用途でも便利に使える特徴的なエディタ
エンジニアやプログラマー以外の職種にも、テキストエディタは有益なツールです。
エンジニア向けのエディタには、エディタとしての機能以外に、IDEの環境に近いコンパイラやデバッカといった機能も含まれているものが多いですが、Webデザイナーやコーダーといった職種では、コードを編集機能のみで十分と考える人も多いでしょう。
ここでは、Webデザイナーやコーダーにおすすめしたいエディタを紹介します。
Brackets
BracketsはAdobeが開発したエディタです。こちらもElectronを使って開発されています。
Adobe製のソフトウェアとの連携もスムーズなので、Photoshop、Dreamweaver、XDなどを使いこなすWebデザイナーが利用しやすいエディタです。Webデザイナーさんの中でも、フォントにこだわりを持っているといった人には、特におすすめです。
Adobeの有料版Webサイト作成ソフトであるDreamweaver CCのエディター機能は、このBracketsがベースになっています。Dreamweaver CCよりもシンプルで軽量なエディタなので、作業スピード重視な場合はDreamweaverよりもBracketsをメインで使うという方法もありでしょう。
初期設定なしで必要な機能が揃っており、最初から日本語化されているので初学者にも利用しやすいエディタです。
一方で、オープンソースのテキストエディタであり、Githubに公開されている拡張機能をインストールすることで、カスタマイズも可能。対応言語も多岐に亘るため、プログラミング中上級者でも十分に活用できるエディタです。
Liveweave
Liveweaveは、ブラウザで動くエディタなので利用環境を選びません。画面が分割され、コード編集の結果をリアルタイムで確認することができるので、コーダーさんにおすすめしたいエディタです。
また、ソフトをインストールする必要がないので、スペックの低いPC環境の人や、iPadなどのタブレットでプログラミングを学びたいといった人にもおすすめのエディタの一つです。
Macユーザー向けおすすめエディタ
ここまでは、クロスプラットフォーム(複数のOS環境に対応している)のエディタを紹介してきましたが、それぞれのOS環境のみで提供されているエディタの中にも、便利で扱いやすいものがたくさんあります。
まず、Macユーザー向けのおすすめエディタを紹介します。
CotEditor
CotEditorは、日本人ディベロッパーが開発したアプリなので、初期設定なしで日本語環境になっています。Macの公式ストアからダウンロードできる正規アプリケーションなので、安心して利用できます。
シンプルで動作が軽く、文書を保存しなくてもシンタックスハイライトを切り替えることができます。
また、文字変換に強いので、文字化けの対応にこのエディタを使う人もいます。
さらにうれしいポイントとして、文字数をリアルタイムでカウントできる機能があります。縦書きにも対応しているので、縦書きのWebサイトを作成をしたい人、ライターや編集者といった職種の人にもおすすめしたいテキストエディタです。
mi
こちらのmiも国産テキストエディタです。旧名はミミカキエディットといって、1990年代からMacユーザーに愛用されてきたエディタです。
非常にシンプルかつ軽量ですが、豊富なライブラリが用意されており、ユーザーの利用目的に合わせてカスタマイズすることも可能です。Mac用のエディタなので、AppleScriptにも対応しています。
また、日本語環境に強く、縦書きにも対応しています。縦書きモードは、マス目のグリット表示もできるので原稿用紙を使うような感覚で記事作成も可能。Wordやテキストエディットの代わりに文書作成ソフトとして使うのもありですね。
Windowsユーザー向けおすすめエディタ
次にWindowsユーザー向けのおすすめエディタを紹介します。
サクラエディタ
サクラエディタはWindowsユーザーにはおなじみの定番エディタです。国産エディタなので、日本語対応にも強く、シンプルで軽量なエディタです。
Windows OSのメモ帳を機能拡張したようなUIなので、長年Windowsを愛用している人は操作で迷うことはないでしょう。
現在主流となっているエディタと比べると機能が少ないですが、コードスペニットをメモしておくなどセカンドエディタとして活用するのも良いかもしれません。
Notepad++
Notepad++も、Windowsのメモ帳を機能拡張したようなシンプルで軽量なエディタです。プラグインを追加してカスタマイズも可能なので、高度な編集作業も行えます。
少し前のOSでも問題なく起動するエディタなので、古いPCしかないような利用環境においては救世主になるエディタでしょう。
ベテランエンジニアも愛用する古参エディタ
ITの黎明期から、ずっと使われている定番エディタにも、長年蓄積されてきた使い勝手の良さがあります。
憧れのエンジニアさんが使っているエディタを使うというのも、一つの選択肢ですよね。
以下に紹介するエディタはインストールの時点から非常に難しい作業が必要になりますが、LinuxのCUI環境(アイコンなどによる操作ではなくコマンド入力による操作)においては今も現役で活躍するエディタです。
Emacs
Emacsは1975年に誕生した古参テキストエディタです。「できるベテランエンジニアが愛用しているイメージが強い」などと言われることもよくあります。
オープンソフトウェアとして数多くのエンジニアが開発に携わってきたエディタなので、プログラミングに関する様々な知見が蓄積されてきた歴史があり、検索と置換、シンタックスハイライト、自動インデント、ウィンドウ分割、バージョン管理、矩形編集など、現在のテキストエディタに当たり前のように搭載されている機能も、しっかりと搭載されています。
初学者が利用するには、かなりハードルが高めですが、利用環境に合わせて自由に機能を拡張することができる万能エディタであり、GUIとCUIの両方対応しているので、勉強する価値はあります。
インストールもコマンド入力が必要なので(Mac OSの場合、英語の公式サイトからHomebrewを使ってダウンロード・アップデートしなければならない)使い始めるまでも難易度高めです。
Vim
Vimは、1980年代後半からエンジニアに愛用されている古参のエディタです。歴史は古いですが、バックエンドエンジニアには、このVimを好んで使っている人も多くいるので、今も現役で活躍するエディタです。
コマンド入力なので、少々クセが強く、初学者には不向き。しかし、LinuxをCUIで使いこなさなければいけないサーバーエンジニアを目指す方にとっては、Vimは非常に便利なエディタであると言えるでしょう。
Windowsではコマンドプロンプト、Macではターミナルを使ってインストールします。UNIX系に標準で搭載されているエディタなので、実はMac OSにも搭載済みです。ただし、Emacs同様、Homebrewを使ってバージョンアップが必要なので、インストール自体難易度高めになっています。
今後最も注目される開発環境
Codespaces
MicrosoftのIDE(統合開発環境)であるVisual Studioには、Visual Studio Onlineというブラウザから利用できるフル機能のコードエディタがありました。
これがVisual Studio Codespacesに名称変更したのも記憶に新しいのですが、このVisual Studio Codespacesをベースに、クラウドを利用した開発環境とブラウザーベースのエディタを提供するサービスとしてGithubが開発したのがGithub Codespacesです。2020年5月にβ版がリリースされました。
GithubはMicrosoftに買収されていますので、MicrosoftはVisual Studio CodeとAtomという2つのテキストエディタを持っていることになります。いずれ、1つのエディタに統合される可能性もありますが、Codespacesの登場は、この2つのエディタの動向に影響を与えそうです。
今のところβ版は無料で利用可能とのことなので、登録しておくと良いかもしれません。
自分に合ったテキストエディタとは
どのテキストエディタが良いかという論争は、エディタ戦争(Editor War)とも呼ばれ、宗教戦争に例えられたりすることもあるトピックです。
今回紹介した中には初学者向きではないマニアックなエディタも含まれていますが、主なエディタの特徴を知っているだけで、エンジニア界隈でのコミュニケーションに役立つこともあるでしょう。
初学者は、Visual Studio Code一択と言いたいところですが、結局はユーザーの目的や好みに合ったもの使うのが一番。本記事を参考に気になるエディタをダウンロードし、実際に使ってみて選んでみてください!
そしてプログラミングを学んだら何か資格を取ってみましょう!
参考記事:【プログラミング初心者必見】おすすめの資格6つを徹底解説します!|日本デザイン
この記事のまとめ
- 初学者にはVisual Studio Code、Atom、Sublime Textのいずれかがおすすめ
- 使用目的・職種などによっては特徴的なエディタもおすすめ
- エディタ選びは好みの問題も大きいので実際にダウンロードして使い心地を試してみよう!