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【IT用語】 マザーボードとは?BIOSと深い関係があるパーツ!
PCのすべてのパーツを接続する、大きな基板です。パーツ間の橋渡しをする役割があります。
マザーボードとは?
マザーボードはPC上でどんな役割をもち、どういった動作をしているのでしょうか。
この記事では、マザーボードの概要や製品ごとの違い、重要なBIOSというプログラムについて、順を追って説明します。
マザーボードの概要、役割
マザーボードとは、全てのPCパーツを乗せている大きな基板です。
下の画像を見ると、マザーボードに非常に多くのパーツが接続されているのがわかります。
マザーボードは主に、それぞれのパーツに電力を供給したり、パーツ間のデータ転送を行うといった役割を担っています。
また、後述するBIOSというプログラムにより個々のパーツの細かい制御も行っています。
マザーボードはそれ自体が活躍することはあまりないですが、PCにとってなくてはならない縁の下の力持ちのような存在です。
スペック表の見方
次に、実際に販売されているマザーボードのスペックを例に、マザーボードを選ぶ際に確認すべき主なスペックについてさらに説明します。
これは、「ROG STRIX Z390-F GAMING」というマザーボードのスペック表です。
intelのCPUに対応したマザーボードです。
このスペック表の中から、注目すべき項目を表にして説明します。
スペック | 説明 |
---|---|
チップセット INTEL Z390 | マザーボードのチップセットです。チップセットとCPUは対応関係にあり、載せるCPUに合ったチップセットのマザーボードを使わないと動作しません。 |
フォームファクタ ATX | フォームファクタと呼ばれるサイズの規格です。ケースの大きさと大きな関係があります。 |
CPUソケット LGA1151 | CPUを載せるCPUソケットの規格です。これもチップセット同様に特定のCPUしか載せることは出来ません。 |
メモリタイプ DIMM DDR4 | 接続できるメモリの種類です。メモリの最大容量を超えるとメモリが認識されなくなるので注意しましょう。 |
拡張スロット PCI-Express や SATA n本 | 様々な追加パーツを接続する拡張スロットの種類とその数を表しています。グラフィックボードやHDD、追加のUSBポートなどのパーツを接続する汎用規格です。 |
USB3.0 3つ | マザーボードにもとから搭載されているUSBポートの数です。主にPCの裏側にある端子はマザーボードに由来するものです。 |
オンボードLAN 10/100/1000Mbps | 有線LANの速度です。現在は1000Mbpsに対応していれば問題ないでしょう。 |
それぞれのマザーボードは何が違う?
マザーボードには多くの要素があり、何を見ていいかわからなくなりがちです。
なので、その中でも最も重要であろう3つの要素について、違いを解説したいと思います。
CPUソケット
マザーボードにおける一番の違いが、CPUソケットです。
マザーボードには当然CPUも接続するのですが、実はCPUはその種類によって接続に用いるピンの形状が異なります。なので、CPUとCPUソケットの規格が一致していなければ、そのCPUは使うことができないのです。
CPUによって、選択できるマザーボードが決まってしまうといっても過言ではないでしょう。
ちなみに、他のパーツは一般的な接続規格が存在するので、マザーボードに接続できないといったことは滅多に起きません。
拡張スロット
スロットとはパーツを取り付けるための差しこみ口のことを言います。例えばメモリ用のソケットはメモリの形と一致しており、ぴったり差し込むことができるようになっています。
グラフィックボードやサウンドカードなど、PCの起動に必要ではないパーツを取り付けるために、マザーボード上には多くの拡張用のスロットが存在します。
拡張スロットはCPUソケットとは違って高い互換性があるので、一つの拡張スロットに様々な種類のパーツが接続できたり、購入したグラフィックボードがほとんどのマザーボードに取り付けられたりします。
この拡張スロットも、下の表のように多くの規格にわかれています。
インターフェース | 取り付ける主なパーツ |
---|---|
PCI-Express 16X | グラフィックボード(GPU) |
PCI-Express 8X | グラフィックボード |
PCI-Express 1X | サウンドカードなど |
SATA | SSDやHDD |
M.2 | SSD(SATAより高速) |
PCI-Expressはメモリのようにパーツを直接スロットに挿すこと、SATAはパーツとマザーボードをケーブルでつなぐことによって拡張を行います。
また、マザーボードによってそれぞれ拡張スロットの数は異なっています。
フォームファクタ(サイズ)
マザーボードにはサイズの規格があり、フォームファクタと呼ばれています。
ATXやMicro-ATXなどがあり、例えばATXは〜244mm×〜305mmといったように最大サイズが定められています。
基本的に、小型化と拡張性はトレードオフの関係にあります。
どちらを重視するかによって、最適なフォームファクタが決まります。
BIOSとは?
最後に、マザーボードと非常に関係の深いBIOSというプログラムについて解説します。
BIOSとは何か
実は、PCの起動時に最初に立ち上がるプログラムはOSではありません。
なぜならば、起動したばかりのPCにはOSがどのROMのどの場所にあるかわからないからです。
なので、それよりも前に立ち上がってOSを読みに行くプログラムが必要なのです。それが、BIOSと呼ばれるプログラムです。
BIOSは他にもOSではアクセスできないようなハードウェアの深い部分を制御したりといった役割を持っており、PCの根幹といえる重要なプログラムといえます。
BIOSとUEFI
BIOSは相当昔に設計されたプログラムなので、現在の高いマシンスペックは想定されていません。
なので、現代に合わせてBIOSを設計し直したUEFIが今はひろく採用されています。
UEFIも起動プロセスや主な役割はBIOSと同じです。
ですが、UEFIはBIOSと比べて、
- より高速に起動できるOSのインストール方式を使っている
- 大容量のROMを認識できる
- セキュアブート(安全な起動)のサポート
などの改善点があり、より優秀になっています。
最近のマザーボードは、OSのインストール時にBIOS方式でインストールするかUEFI方式でインストールするか選択することで、どちらを使うか選ぶことができるようになっています。
この記事のまとめ
- マザーボードにはすべてのパーツが接続されている
- 接続するパーツと同じ規格のソケットを持ったマザーボードを選ぶ必要がある
- PCを起動したときは一番最初にマザーボード内のBIOS(またはUEFI)が立ち上がる