はじめに
概要
このカリキュラムでは、ビジネスシーンにおいてテキスト生成AIを応用する方法について詳しく解説します。特に、業務の効率化やアイデア創出、データ分析など、実際の業務に直結する具体的な活用方法を学びます。
AIの技術は急速に進化しており、単なる補助ツールにとどまらず、業務の進め方そのものを変える可能性を秘めているため、積極的に生成AIを活用することで、自分の市場価値を上げていきましょう。
カリキュラムの進め方
以下の画像のように、カリキュラムを進めるとペンマークのアイコンが登場します。ペンマークのアイコンが出てきたら、必ず手を動かすということを覚えておきましょう。
ペンマークの下には、プロンプトに入力する「プロンプト」というものと、プロンプトによって生成された「AIからの解答例」という項目があります。
「プロンプト」には、実際に入力するテキストが書かれています。そして「AIからの回答例」は、そのテキストを入力したときにAIが返してくる文章のことです。
※ AIからの回答は、毎回必ず同じ文章が返ってくるわけではありませんが、だいたい同じような形式の内容が返ってくれば大丈夫です。
文書・フォーマット作成
アンケート項目の作成
企業が市場調査や顧客満足度の分析を行う際、アンケートは欠かせないものとなっています。しかし、適切な質問を考えるのは意外と時間がかかり、バイアスのない設問を作成するのも簡単ではありません。
テキスト生成AIを活用すれば、こうしたアンケート項目も短時間で多くの項目を作成してもらえます。
プロンプト
AIからの回答例
1. あなたの業種を教えてください。
・IT・通信
・製造業
・金融・保険
・教育・研究
・医療・福祉
・サービス業
・その他(自由記述)
2. 現在の勤務形態を教えてください。
・フルリモート(完全在宅勤務)
・ハイブリッド(出社とリモートの併用)
・出社が中心だが一部リモートあり
・完全出社
3. リモートワーク全体の満足度を教えてください。(5段階評価)
・非常に満足
・やや満足
・どちらでもない
・やや不満
・非常に不満
4. リモートワークによる仕事の生産性は向上しましたか?
・大幅に向上した
・やや向上した
・変わらない
・やや低下した
・大幅に低下した
5. リモートワークにより、ワークライフバランスは改善されましたか?
・大幅に改善された
・やや改善された
・変わらない
・やや悪化した
・大幅に悪化した
するとこのように項目例と一緒に選択肢まで考えてくれました。
使う前には以下の観点で最終調整を行いましょう。
・意味が明確か
・誘導的な質問になっていないか
・設問の順序が適切か
テキスト生成AIを活用すれば、短時間で適切なアンケート項目を作成でき、バイアスを排除しつつターゲットに最適化された設問を生成することができます。
ビジネスにおける市場調査や社内調査の効率化を図るためにも、大変便利です。
アンケートの分析
このように生成AIを使ってアンケートを作成することができますが、アンケート結果の分析は時間がかかり、主観的な解釈が入り込むリスクもあります。
このアンケート分析も生成AIを活用することで、データを素早く、かつ的確に分析することができます。
プロンプト
アンケート結果:
1. 「この商品のデザインはとてもシンプルで洗練されています。どんな部屋にも合うので嬉しいです。」
2. 「バッテリーの持ちが長く、外出時に安心して使えるのが大きなポイントです。」
3. 「音質は良いのですが、音量がもう少し大きいとより楽しめると思います。」
4. 「操作が直感的で、使い方に迷うことがなく便利でしたが、説明書が少し分かりにくかったです。」
5. 「価格は他の製品よりも高いですが、その分品質には満足しています。」
AIからの回答例
1.デザインが洗練されている
商品のシンプルで洗練されたデザインが、どんな部屋にも調和する点が評価されています。これにより、ユーザーはインテリアとしても満足できると感じています。
2.バッテリーの持ちが良い
バッテリーの長時間使用可能という点が、特に外出時に重視されています。この特徴により、安心して使用できる点が大きな利点として挙げられています。
3.操作が直感的で使いやすい
使い方が簡単で、操作に迷うことなく快適に使用できる点が好評です。直感的な操作性は、特に初心者にとって重要な要素です。
4.品質の満足度
価格が高いにもかかわらず、品質に対して満足しているという意見が多く、ユーザーがコストに見合った価値を感じていることがわかります。
改善点
1.音量の改善
音質は良いとの評価を受けていますが、音量については不満の声がありました。音量がもう少し大きいと、より楽しめるという意見があるため、音量調整の範囲を広げるか、音質向上と合わせた音量調整機能を強化する必要があるかもしれません。
2.説明書の改善
操作が直感的である一方で、説明書が少し分かりにくいとの意見があります。これは初心者ユーザーや説明書を参照することを好むユーザーにとって重要な問題です。説明書をよりわかりやすく、図解を追加するなどして改善することが求められます。
次のアクション提案
1.音量調整機能の強化
音質を向上させると同時に、音量の最大値や調整機能を改善し、ユーザーが好みの音量で快適に使用できるようにすることを検討してください。また、音量に関するフィードバックを集め、具体的にどのような調整が必要かを分析するのも有効です。
2.説明書の改善
説明書の内容を再評価し、特に使い方に迷いが出る部分については具体的な例を加えたり、ステップごとの詳細な説明を加えることでユーザーの理解を助けることができます。動画での使い方を示すことも、視覚的に理解しやすくなるかもしれません。
3.バッテリー性能のさらに強化
バッテリーの持ちが好評ですが、さらに強化することができれば、さらに多くのユーザーのニーズに応えられます。バッテリー寿命が長ければ長いほど、外出時の安心感をより一層高めることができます。
これらの改善を通じて、ユーザーの満足度を高め、さらに魅力的な商品にすることができるでしょう。
このようにアンケートの結果をもとに、アンケートの分析をしてもらうことができます。
カフェのコーヒーの味についてのアンケートをとりました。
感想からアンケート結果を分析してみましょう。
プロンプト
アンケート結果:
1. 「このコーヒーはとても香り高く、焙煎の具合が絶妙で、飲んだ瞬間に豊かな風味が広がりました。ただ、少し酸味が強すぎて、苦味が欲しかったというのが正直な感想です。」
2. 「コーヒー自体は滑らかで飲みやすく、口に残る後味がほのかに甘くて良かったです。ただ、香りが少し薄い気がしました。もう少し香りが強いとさらに楽しめたかもしれません。」
3. 「濃いめのコーヒーが好きなのですが、このコーヒーはほどよい濃さでバランスが取れていました。酸味と苦味が程よく調和しており、毎日飲んでも飽きがこない味です。」
4. 「コーヒーは滑らかで飲みやすく、苦味と酸味のバランスがちょうど良い感じでした。けれど、後味が少し残る感じがあったので、スッキリとした後味のコーヒーが好きな方には少し重く感じるかもしれません。」
5. 「フルーティーな香りが特徴的で、酸味が程よく感じられました。香りが強い分、飲んだ後も余韻が残り、コーヒーの楽しさが増していました。ただ、私には少し酸味が強すぎたので、苦味が強い方が好みです。」
キャッチコピーの作成
ビジネスにおいて、印象に残るキャッチコピーは、商品やサービスの魅力を伝える上で重要な要素です。しかし、「短い言葉でインパクトを出す」のは非常に難しいです。ですが、テキスト生成AIを使うことで、ターゲットに響くようなキャッチコピーを自動で作成してもらうことができます。
AIに作成してもらうことで以下のメリットがあります。
- 短時間で多くのアイデアを出せる
- ターゲット層に合わせた表現が可能
- トレンドや感情を反映したコピーが作れる
- 複数の選択肢を比較して最適なものが選べる
特にプロンプトの工夫次第でAIの提案の精度が大幅に向上します。
効果的なプロンプトの書き方のポイントは以下のとおりです。
- AIに肩書きを与える
- ターゲットや目的を明確にする
- トーンやスタイルを指定する
この点に注意してプロンプトを作成してみましょう。
プロンプト
・商品名:『GlowSkinセラム』
・ターゲット:20代女性
・特徴:肌に優しいオーガニック成分、保湿力抜群、ベタつかずさらっとした使用感
・キャッチコピーのトーン:親しみやすく、ポジティブで魅力的
・最大10語以内にまとめる
AIからの回答例
2. 「オーガニックの力で、もっと自信の持てる肌に。」
3. 「ベタつかないのに、しっかりうるおう魔法のセラム。」
4. 「素肌にやさしく、うるおいはしっかりキープ!」
5. 「毎日ひと塗り、ツヤめく透明感をあなたに。」
このようにキャッチコピーを作成することができました。
テキスト生成AIを使ったキャッチコピーは、他にも様々な業界で応用が可能です。
業界 | AIに指示するプロンプトの例 |
---|---|
食品・飲料 | 「健康志向の30代向け。ナチュラルで美味しいスムージーのキャッチコピーを作成」 |
アパレル | 「10代向けのトレンドファッションブランド。SNS映えするキャッチコピーを考えて」 |
ITサービス | 「初心者でも使いやすいタスク管理アプリ。シンプルで印象的なコピーを5つ作って」 |
旅行・観光 | 「リラックスをテーマにした温泉旅館のPR用コピーを提案」 |
新たなキャッチコピーのアイデアのヒントとして生成してもらうのも良いでしょう。
ビジネス書類のテンプレート作成
請求書などビジネスシーンで欠かせない書類があります。こういった書類は毎回手作業で作成するのは手間がかかるうえ、記載ミスのリスクもあります。
そこで役立つのがテキスト生成AIです。適切なプロンプトを入力することで、正確でフォーマットの整ったテンプレートを簡単に作成することができます。
テキスト生成AIを使ってテンプレートを作成することで、以下のようなメリットがあります。
- テンプレートを瞬時に生成できる
- フォーマットの統一が容易になる
- ヒューマンエラーを削減できる
- 内容に応じたカスタムが簡単にできる。
特にフォーマットが決まっているビジネス書類はAIとの相性が良く、業務の効率化に直結します。
プロンプト
AIからの回答例
発行日:2025年2月17日
請求書番号:INV-20240217
請求先
株式会社○○ 御中
請求元
株式会社△△
担当者:田中 太郎
請求内容
下記の通り、ご請求申し上げます。
商品A(10個) - 10,000円
商品B(5個) - 10,000円
サービスC(1回) - 15,000円
合計金額(税抜):35,000円
消費税(10%):3,500円
総合計(税込):38,500円
お支払い期限
2025年3月3日
お振込先
銀行名:○○銀行 △△支店
口座番号:1234567
口座名義:カ)△△
備考
・お支払いは銀行振込にてお願いいたします。
・振込手数料は貴社負担でお願いいたします。
何卒よろしくお願い申し上げます。
このように作成することができました。企業向けの書類として適切な形になっていますが、必要に応じてカスタマイズして使用しましょう。
請求書の他にも以下のような書類を作成するときに便利です。
- 見積書
- 納品書
- 発注書
- 領収書
- 契約書
アジェンダの作成
会議や打ち合わせをスムーズに進めるためには、事前にアジェンダ(議題)を作成しておくことが重要です。しかし、毎回ゼロからアジェンダを作成するのは時間がかかるうえ、議論の抜け漏れが発生することもあります。
テキスト生成AIを使って会議の目的に応じた適切なアジェンダを自動作成できます。
プロンプト
AIからの回答例
日時:YYYY年MM月DD日(X曜日) XX:XX - XX:XX
場所:XXX会議室 / オンライン(Zoomリンク: XXXX)
参加者:経営陣(CEO、COO、CFO、CMO、CTO ほか)
- 開会・目的共有(10分)
・司会進行:XXX
・会議の目的説明
・本日の議題確認 - 前年度の振り返り(20分)
・業績報告(10分)(CFOより)
・売上・利益・成長率の報告
・主要KPIの達成状況
・課題と成功要因の分析(10分)(各責任者より)
・事業ごとの成功要因・改善点
・顧客・市場の動向 - 次年度の市場環境と事業方針(30分)
・市場・競合分析(15分)(CMOより)
・業界トレンド・競争環境の変化
・新規市場・成長機会の分析
・基本方針の提案(15分)(CEOより)
・次年度の成長戦略
・重点事業・投資計画 - 重点施策の検討(40分)
・各部門の戦略発表(各10分×4)
・営業・マーケティング戦略(CMO)
・プロダクト・技術戦略(CTO)
・財務・資金計画(CFO)
・人材・組織戦略(COO) - 戦略決定・アクションプラン(15分)
・重点施策の合意形成
・役割分担・スケジュール確認 - まとめ・質疑応答(5分)
・重要ポイントの確認
・次回のフォローアップ会議について
ゴール:次年度の事業戦略と重点施策を決定し、実行プランを明確にする
このようにテキスト生成AIを使えば、さまざまな会議のアジェンダを簡単に作成できます。以下のような会議でも応用できます。
会議の種類 | AIへのプロンプト例 |
---|---|
定例会議 | 「週次定例会議のアジェンダを作成してください。参加者は開発部と営業部。時間は30分。」 |
プロジェクト進捗会議 | 「開発プロジェクトの進捗確認会議のアジェンダを作成してください。主な議題はタスクの進捗、課題、次のアクションです。」 |
顧客向け提案会議 | 「新規顧客向けの提案会議のアジェンダを作成してください。目的はサービスの提案と契約条件の確認です。」 |
フォーマットの変更
ビジネスの現場では、大量のデータを扱う機会が多く、手作業では時間がかかる作業が発生します。例えば、氏名の分割、フォーマット変換、特定情報の抽出など、Excelでは処理が難しいケースもあります。
そこで、生成AIを活用することでこれらの作業を自動化し、業務効率を向上させることができます。
このように生成AIは手動で行うと大変な作業も一瞬でこなしてくれます。他にも電話番号や日付の書式を統一したい時にも便利です。次のプロンプトを入力して、電話番号の書式を統一してもらいましょう。
プロンプト
ハイフンなしの形式を「市外局番-市内局番-加入者番号」の形式に変換してください。
0312345678
0459876543
08012345678
09087654321
0521112222
ふりがなの記載
ビジネスシーンでは、氏名や住所などにふりがな(ルビ)を振ることが求められる場面が多くあります。特に、顧客情報の管理や名簿作成、公式書類の作成などでは、正確なふりがなが必要です。
しかし、手作業でふりがなを入力するのは手間がかかり、誤入力のリスクもあります。そこで、テキスト生成AIを活用して、自動でふりがなを付与することができます。
プロンプト
山田太郎
鈴木一郎
高橋美咲
佐藤健太
伊藤真由
AIからの回答例
山田太郎(やまだ たろう)
鈴木一郎(すずき いちろう)
高橋美咲(たかはし みさき)
佐藤健太(さとう けんた)
伊藤真由(いとう まゆ)
このようにして、短時間でふりがなを自動で付与することができました。このように生成AIを使うことで、業務の効率化が大幅に向上します。特に大量のデータを扱う場面では、AIによる自動付与が非常に便利です。
名前だけでなく、住所にもふりがなを振ることができます。
以下のプロンプトで住所にふりがなを振ってもらいましょう。
プロンプト
東京都新宿区西新宿
大阪府大阪市北区梅田
愛知県名古屋市中区栄
福岡県福岡市博多区中洲
外国語の翻訳
ビジネスにおいて、時には翻訳が必要な場面があります。
従来の翻訳サイト(Google翻訳、DeepL など)は、簡単な翻訳に便利ですが、文脈を深く理解するのが苦手です。例えば、ビジネスメールや契約書のような正確性が求められる文書では、翻訳の意味がずれてしまうことがあります。
ChatGPTなどの生成AIは、文脈を理解した翻訳が可能で、文章全体の流れを考慮して自然な表現を生成できます。また、専門用語をカスタマイズしたり、企業ごとの翻訳スタイルを学習させることも可能です。
プロンプト
・フォーマルな表現を使うこと
・敬語のニュアンスを適切に英訳すること
・意訳ではなく、できるだけ直訳に近い形にすること
【メール本文】
お世話になっております。 先日の会議の内容を共有いたします。添付の資料をご確認のうえ、ご不明点がございましたらお知らせください。
何卒よろしくお願いいたします。
AIからの回答例
Dear [Recipient's Name],
I hope this email finds you well.
I would like to share the contents of the meeting held recently. Please review the attached document, and if you have any questions, feel free to let me know.
Best regards,
[Your Name]
このように翻訳することができました。
翻訳ツールと違い、AIがこちらの意図を読み取って翻訳をしてくれるので、大変便利です。
英語から日本語に翻訳する場合も、AIを活用することで文脈に応じた自然で正確な翻訳をしてもらうことができます。
以下のプロンプトを入力し、翻訳ツールを使用した場合と比べてみましょう。
プロンプト
以下の英語のビジネスメールを日本語に翻訳してください。注意すべき点としては、丁寧でフォーマルな日本語を使用することです。文脈に合った自然な翻訳をお願いします。
英語原文:
"Dear Mr. Tanaka,
I hope this email finds you well. I wanted to follow up on the meeting we had last week regarding the new product launch. Could you please send me the updated proposal by the end of this week?
Best regards,
John Smith"
業務整理・タスク管理
業務の手順を分解
新しい業務に取り組む際や、未経験のタスクをこなさなければならない場合、業務のプロセスを整理し、順を追って実行することが非常に重要です。業務を細分化し、どのステップから始めるべきかを明確にすることで、迷わず効率的に進めることができます。
生成AIを活用することで、複雑な業務も簡潔に説明してもらうことができ、業務の負担を軽減することができます。
プロンプト
AIからの回答例
- 在庫の可視化
何を、どこに、いくつ持っているのかを明確にする
具体例: 在庫リストを作成し、商品ごとに「品番」「名称」「数量」「保管場所」を記録 - 入庫(仕入れ)の管理
商品が届いたら、正しい数量と状態を確認し、リストに反映
具体例: 入荷時に「納品書」と照合し、データを更新(紙・Excel・在庫管理システムなど) - 出庫(販売・出荷)の管理
商品を出荷・販売したら、リストから減らす
具体例: 「注文情報」と照合し、売れた数を記録(手動・バーコード管理) - 在庫の適正化(補充・調整)
在庫が多すぎるとコスト増、少なすぎると欠品リスク
具体例: 「最小在庫量」を決め、一定数以下になったら発注 - 棚卸し(定期チェック)
実際の在庫と記録のズレを確認し、誤差を修正
具体例: 月1回・3ヶ月に1回など定期的に「実際の数」を数えて調整
初心者向けのコツ
ルールを統一(記録方法を統一し、手間を減らす)
シンプルな管理ツールを使う(最初はExcel、必要なら在庫管理システム)
リアルタイム更新を意識(「あとでやる」ではなく、その場で記録)
この5ステップを意識すれば、基本的な在庫管理がスムーズにできるはずです!
このようにしてAIがやるべきことを分解して解説してくれるので、初めてのタスクを行うときなどは非常に便利です。
タスクの抽出
ビジネスの現場では、日々の業務の中でメモやメールを活用する場面が多くあります。しかし、膨大な情報の中からやるべきタスクを見つけ出し、整理するのは大変です。そこで、テキスト生成AIを活用すると、メモやメールの内容を解析して、タスクとして整理することができます。
プロンプト
件名: 来週のプロジェクト進行について
お疲れ様です。
今週の進捗ですが、予定通りA社との打ち合わせが完了し、追加で資料を共有することになりました。資料の作成は田中さんにお願いしており、水曜日(6日)までに仕上がる予定です。
また、B社向けの提案資料についてですが、先方との打ち合わせが金曜日(8日)にあるため、水曜日中にドラフトを確認できると助かります。最終版は木曜日(7日)までに完成させる予定です。
それから、来週の全体会議のアジェンダを作成し、前日までに関係者へ送付する予定です。
他に確認事項があれば教えてください。
よろしくお願いします。
AIからの回答例
1. A社向けの追加資料作成
・担当: 田中さん
・期限: 2月6日(水)
2. B社向け提案資料の作成・確認
・ドラフト確認: 2月6日(水)まで
・最終版の完成: 2月7日(木)
・打ち合わせ: 2月8日(金)
3. 全体会議のアジェンダ作成・送付
・期限: 会議の前日まで
その他の確認事項の洗い出し
・必要な事項があれば追加で確認
何か補足があれば教えてください。
このようにタスクの整理をしてもらうことができました。
この後、さらに補足をしてもらい時には、一度送ったメールの内容はAIが覚えているため、再度プロンプトに入力する必要はありません。
発想・議論促進
ディベートを行う
テキスト生成AIを使うことで、ビジネスにおける問題解決や意思決定をより効果的に行うためのディベートをシミュレーションすることができます。AIを活用することで、さまざまな視点からの意見を引き出し、問題点を発見したり、意思決定の意義を再確認することができます。
プロンプト
A: ポジティブな立場(リモートワークは生産性向上に貢献すると主張)
B: ネガティブな立場(リモートワークは生産性を低下させると主張)
AIからの回答例
リモートワークは生産性の向上に大きく貢献します。まず、通勤時間がゼロになることで、社員はより多くの時間を業務に充てることができます。例えば、片道1時間の通勤をしていた人は、1日2時間もの時間を節約できます。これにより、業務に集中する時間を増やせるだけでなく、ワークライフバランスが改善し、従業員のモチベーション向上にもつながります。
B(ネガティブ立場):
リモートワークには課題もあります。特に、対面でのコミュニケーションが減少することで、情報共有のスピードが遅くなり、結果として生産性が低下することが懸念されます。例えば、オフィスでは簡単な質問や相談が即座に行えますが、リモートワークではメッセージを送って返信を待つ時間が発生し、業務の流れが分断されることが多いです。また、チームの一体感が損なわれ、協力が難しくなるケースもあります。
A(ポジティブ立場):
確かに、対面でのコミュニケーションにはメリットがありますが、リモートワークでも適切なツールを活用すれば、スムーズな情報共有が可能です。例えば、SlackやZoom、Notionなどのツールを活用すれば、リアルタイムでのやり取りや情報の一元管理ができます。また、対面の環境では不要な雑談や会議が生産性を下げることもあり、リモートワークの方が業務に集中しやすいという意見もあります。
B(ネガティブ立場):
確かにツールの活用は有効ですが、それだけでは解決できない問題もあります。例えば、社員の自己管理能力が問われる点です。オフィスでは上司や同僚の目があるため、一定の緊張感を持って業務に取り組めますが、リモート環境では気が緩みやすく、作業効率が下がる人もいます。また、自宅の環境によっては集中しづらく、家族やペットの影響を受けることも考えられます。
A(ポジティブ立場):
自己管理能力の問題は、適切なルールやガイドラインを設けることで改善できます。例えば、毎日のチェックインミーティングやタスク管理ツールを活用することで、進捗の可視化やモチベーション維持が可能です。また、実際に多くの企業がリモートワークを導入した結果、オフィス勤務時よりも生産性が向上したというデータもあります。特に、開発職やクリエイティブ職のように集中力が求められる仕事では、静かな環境で働けるリモートワークがより適しているケースが多いです。
B(ネガティブ立場):
リモートワークが向いている職種があるのは事実ですが、全ての業務に適用できるわけではありません。例えば、営業やカスタマーサポートのように、対面でのやり取りや迅速な対応が求められる職種では、オフィス勤務の方が適しています。また、新入社員の教育や企業文化の醸成が難しくなるという問題もあります。直接指導を受けたり、先輩の仕事を見て学ぶ機会が減ることで、成長スピードが遅くなる可能性もあります。
A(ポジティブ立場):
確かに、新入社員の教育は課題の一つですが、メンター制度やオンライン研修を活用することでカバーできます。また、ハイブリッドワーク(リモートとオフィス勤務の併用)を導入すれば、リモートワークのメリットを活かしつつ、対面での教育やコミュニケーションの機会も確保できます。全員がオフィス勤務を続ける必要はなく、柔軟な働き方を導入することで、生産性を高めながら企業の成長を促進できると考えます。
B(ネガティブ立場):
柔軟な働き方には賛成ですが、それには企業側の十分な準備と管理が求められます。リモートワークの成功には、単にツールを導入するだけでなく、業務プロセスの見直しや適切な評価制度の整備が不可欠です。特に、成果主義の評価制度が確立されていない企業では、リモートワークによって「働いている姿が見えない」という理由で適切な評価ができず、モチベーション低下につながる可能性があります。
まとめ:
A(ポジティブ側)は、リモートワークによる通勤時間の削減や集中しやすい環境が生産性向上につながると主張。一方、B(ネガティブ側)は、対面コミュニケーションの減少や自己管理の難しさが生産性低下の要因になると指摘。リモートワークのメリットを活かしつつ、デメリットを補うためには、ハイブリッドワークや適切な評価制度の導入がカギになると言えそうです。
このように生成AIを活用して事前にディベートの予行演習を行うことで、実際の会議前のシミュレーションとして活用できます。
ブレインストーミング
ビジネスにおいて何か新しいアイデアが欲しい時に役立つのがテキスト生成AIを利用したブレインストーミングです。ブレインストーミングとは、アイデアを自由に出し合い、創造的な解決策を生み出すためのグループ活動です。参加者が批判を避け、発言を促進することで、多様な視点やアイデアを集めることを目的とします。
生成AIを使うことで、自分では思い付かないような発想を提示してくれるので、新しい視点を得たい時などに最適です。
プロンプト
AIからの回答
1. バーチャルオフィスの導入
3D空間でのバーチャルオフィスを利用し、社員同士がアバターを通じてコミュニケーションを図ることで、リアルなオフィスに近い感覚を提供します。
2. AIによるタスク管理
AIを活用して、各社員の業務進捗をリアルタイムで把握し、優先順位やタスクの割り振りを最適化するシステムを導入し、効率的な働き方を促進します。
3. オンラインメンタリングプログラム
経験豊富な社員がリモートで若手社員をサポートする仕組みを作り、定期的なメンタリングセッションを設けることで、スキルアップとコミュニケーションを促進します。
4. 健康管理アプリの活用
社員の健康状態をモニタリングし、運動やメンタルヘルスに関するアドバイスを提供するアプリを導入し、健康的なリモートワーク環境をサポートします。
5. フレックスタイム制度の拡充
テクノロジーを駆使して、社員が自分のライフスタイルに合わせて働く時間を柔軟に選べる制度を設け、仕事とプライベートの両立を支援します。
これらのアイデアは、リモートワークの効率を高め、社員の満足度を向上させることを目的としています。
このようにさまざまなアイデアを提案してくれました。
提案してもらったアイデアをさらに深掘りしてもらうこともできます。
以下のプロンプトを入力し、アイデアを深掘りしてもらいましょう。
プロンプト
質問させながら一緒に進める
ここまで、さまざまな用途で生成AIを活用する方法を学んできました。最後に、タスクの抽出から、タスクの完了までを生成AIと会話をしながら進めていきます。
今回は 「新しい社内研修プログラムを企画する」 というテーマを例に、AIと対話しながらプロジェクトのロードマップを作成していきます。
プロンプト
AIからの回答
1.研修の目的
・どのような課題を解決したいですか?
・研修を受けることで社員にどのような変化を期待しますか?
2.対象者
・研修の対象は全社員ですか?それとも特定の部署や職種の人たちですか?
・参加者の経験レベルはどの程度ですか?(初心者、中級者、上級者)
3.研修内容
・どのようなスキルや知識を学ぶ研修ですか?
・座学中心か、実践的なワークショップ形式か、どちらを想定していますか?
4.実施形式
・オンライン、オフライン、またはハイブリッドのどれで実施しますか?
・研修の期間や回数はどのくらいを考えていますか?
5.評価・フォローアップ
・研修の効果をどのように測定しますか?(テスト、アンケート、実務での成果など)
・研修後のフォローアップは行いますか?(メンタリング、追加課題、復習セッションなど)
まずは、このあたりを教えていただけますか?
プロンプト
AIからの回答例
1.リーダーシップの定義と目標
・どのようなリーダー像を目指しますか?(例:部下の育成ができる、意思決定力がある、チームをまとめる力がある など)
・研修後、参加者にどのような行動変容を期待しますか?
2.研修内容の詳細
・具体的に学ばせたいスキルは何ですか?(例:コミュニケーション、マネジメント、意思決定、問題解決 など)
・ケーススタディやロールプレイなどの実践的な要素は取り入れますか?
3.研修形式
・オンライン、対面、またはハイブリッドのどれで実施しますか?
・研修の期間や頻度はどの程度を想定していますか?(例:週1回×3か月、集中研修1日 など)
4.評価・フォローアップ
・研修の成果をどのように測定しますか?(例:アンケート、ロールプレイのフィードバック、研修後の業務評価 など)
・研修後のフォローアップ(例:メンタリング、OJT、フォローアップセッション)は検討していますか?
このあたりを教えていただけると、より具体的なロードマップを作成できます!
このように、AIとの会話を繰り返すことで、どんなプロジェクトでも「何をすればよいのか」がはっきりし、計画的に進めることができます。
自分が新規マーケティングキャンペーンを立ち上げる担当者になった時を想定してタスクを進めてみましょう。
プロンプト
この記事のまとめ
- 生成AIを使うことでビジネスシーンにおける業務を効率化できます
- 業務の整理やタスク管理など関連する業務に生成AIを使うと効果的です
- 新しいアイデアを生み出したいときはAIと会話をすることで、新たな発想を思いつくことができます
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