すでにメンバーの場合は

無料会員登録

GitHubアカウントで登録 Pikawakaが許可なくTwitterやFacebookに投稿することはありません。

登録がまだの方はこちらから

Pikawakaにログイン

GitHubアカウントでログイン Pikawakaが許可なくTwitterやFacebookに投稿することはありません。

Tree of Thoughtsプロンプティング

この記事で出来るようになること

Tree of Thoughtsプロンプティング

Tree of Thoughtsプロンプティング(ToT)は、木が多くの枝に分かれるように、さまざまな考え方やアプローチを展開します。直訳すると「思考の木」です。それぞれの枝は新しい考えやアイデアへとつながります。AIが問題を解決するときにも、同様の多角的な考え方が使われます。つまり、この方法を使うと、問題をより広い視野で見ることができ、新しい解決策を見つけやすくなります。

Tree of Thoughts

これまでのプロンプトは1つの道をたどるだけでした。もしそれが間違った道の場合後戻りができず、最適な回答に辿り着くことができません。Tree of Thoughtsは複数の道をたどり、途中でそれぞれを評価することで最適な回答へたどり着きます。そのため、最終的な回答を得るためには複数のプロンプトを順番に作成していきます。

例として「新しいエコフレンドリーなカフェを立ち上げる計画」をAIに提案してもらいます。

1. 複数の回答を得る

問題に対する初期のアイデアや解答候補を生成します。この段階では、可能な限り多くのアイデアを出すことが重視され、クリエイティブな思考が促されます。

プロンプト例:

新しいエコフレンドリーなカフェのコンセプトアイデアをいくつか考えてください。環境に優しい素材やプラクティスを取り入れたユニークな店舗デザインについて述べてください。

2. 評価する

提案されたアイデアや解答候補を評価します。この段階では、各アイデアの実現可能性、効果、適合性などが検討されます。不可能または実用的でないと判断されたアイデアはここで排除されることがあります。

プロンプト例:

提案されたエコフレンドリーなカフェのコンセプトに基づき、どのアイデアが最も実現可能か、また環境への影響と顧客の反応を評価してください。

3. 深堀

選ばれたアイデアや解答をさらに詳細に掘り下げます。このプロセスでは、アイデアの具体的な実装方法、必要なリソース、潜在的な問題点などが検討され、アイデアが具体的な計画や戦略に発展していきます。

プロンプト例:

選ばれたカフェのコンセプトに対して、具体的な実施計画を立ててください。どのような材料を使用し、どのようなサービスを提供するか、具体的なステップを含めて説明してください。

4. 意思決定

最終的なアイデアや解答の中から最も優れたものを選び出し、順位付けを行います。この段階での選定は、全体的な目標や戦略的な重要性に基づいて行われます。最も有望と評価されたアイデアがプロジェクトや取り組みの中心になります。

プロンプト例:

提案された計画の中から、最もコスト効果が高く、環境に優しいと評価される要素を選び、プロジェクトの優先順位を決定してください。どの要素が最も重要か、その理由も含めて説明してください。

このようにTree of Thoughtsは、創造的な執筆、科学的探究、ビジネス戦略の策定など、多岐にわたる分野での応用が考えられます。特に、新しいアイデアの生成や複雑な問題の多面的な分析に有効です。

他にも事業計画書作成を行うときなどにも有効な技術です。

メリット

Tree of Thoughtsプロンプトの大きなメリットは、AIが複雑な問題に対してより深い洞察を提供できることです。これは、複数のアイデアや視点を同時に考えることができるからです。例えば、ある問題に対していくつかの解決策を同時に検討し、それぞれの結果を比べることで、最も良い解決策を見つけることができます。

また、この手法を使うと、AIの思考を論理的に整理することができます。考えをツリー状に分けて進めるので、どのようにして結論に至ったかがわかりやすくなります。これにより、問題解決の能力が向上し、創造的なアイデアが生まれやすくなります。いろいろな解決策を試し、それぞれの良し悪しを評価することで、新しい発見や革新的なアイデアが出てきます。

デメリット

複数のアイデアを同時に考えるので、コンピューターの計算リソースがたくさん必要になります。そのため、応答に時間がかかることがあります。また、使うリソースが多いと、限られた環境ではその効果が制限されることがあります。

さらに、ツリー状の構造を維持するために、プロンプトが複雑になりやすいです。これをうまく整理しないと、扱いにくくなることがあります。加えて、複数の視点を同時に扱うため、考えがまとまらず、矛盾した結論に至るリスクもあります。

また、正確な順番でプロンプトを作成する必要があるため、初心者には難しいプロンプト技術になります。